1: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:29:57 ID:VOs
ワイの印象に残った・好きな故事を紹介するやでー
まあ横山光輝版の史記やwikiでの知識で数少ないけどよかったら見てくれやでー

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2: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:30:45 ID:VOs
【覆水盆に返らず】

彡(^)(^)「やったぜ!殷(商)倒したご褒美に斉とかいう土地もらったわ!」

彡(゚)(゚)「思えばワイも極貧の生活からよくここまで大出世したもんやな」

J( 'ー`)し「彡(゚)(゚)…立派になったわね」

彡(゚)(゚)「ファッ!?J( 'ー`)しやんけ!ワイと縁切ったはずじゃ…」

J( 'ー`)し「仕事もせず野球ばかりみてたあなたが立派になったわね…」

J( 'ー`)し「縁戻してもいいわよ?」

彡(゚)(゚)「…」

ミズバシャー

J( 'ー`)し「?盆から水こぼしてなにしてんの?」

彡(゚)(゚)「その床にこぼした水を盆の上に戻してみよ。」

J( 'ー`)し「え?出来るわけないじゃない?」

彡(゚)(゚)「一度こぼれた水は二度と盆の上に戻る事は無い。それと同じように私とお前との間も元に戻る事はありえないのだ」

J( 'ー`)し「は?理屈はいいんだよ。盆の水だかで今までの私の苦労を消せると思うなよ」

彡(゚)(゚)「いや…だから…」

J( 'ー`)し「早く宮殿に案内しろやクソ彡(゚)(゚)」

彡()()「は、はい…」

3: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:31:18 ID:VOs
【覆水盆に返らず】
太公望の呼び名で有名な呂尚とその別れた妻のエピソードから生まれた故事。
呂尚は周に仕える前に結婚していたが、呂尚が仕事もせず毎日読書ばかりしていたので妻は愛想つかして離縁を申し出た。
その後、呂尚は周の文王・武王に仕え殷を倒す功績をあげ、その功により斉を与えられた。
そんな呂尚に妻は復縁を求める。
呂尚は盆から水を床にこぼしそれを盆の上に戻せと妻に言うが出来るはずがなく
それを見て呂尚は上のように「一度こぼれた水は二度と盆の上に戻る事は無い。それと同じように私とお前との間も元に戻る事はありえないのだ。」
といい上の彡(゚)(゚)と違い復縁を断った。
【覆水盆に返らず】は一度起きたことは元に戻らないという意味で使われるようになった。
まあ働きながら読書しろよと思ってしまうが…

4: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:31:23 ID:96E
はえ~覆水盆に返らずって中国がもとなんか

5: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:31:25 ID:wwS
ほーんこれも故事成語やったんか

6: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:32:07 ID:VOs
【管鮑の交わり】(かんぽうのまじわり)

(*^◯^*)「よーし!糾を倒して斉で一番偉くなったんだ!」

(*^◯^*)「あとは配下だった彡(゚)(゚)の処分なんだ」

(´・ω・`)「桓公お待ち下さい」

(*^◯^*)「ん?鮑叔くんなに?」

(´・ω・`)「彼を殺してはいけません。彼は有能な人物です。ぜひ用いてやってください」

(*^◯^*)「う~ん君と彡(゚)(゚)が仲良いのはよく知ってるけど彡(゚)(゚)の悪い噂もよく聞くしな…」

(´・ω・`)「そ、それは誤解です」

(*^◯^*)「君ら若いとき商売で儲けたお金を平等に分けずに彡(゚)(゚)が多く持ってったとか」

(´・ω・`)「…」

(*^◯^*)「彡(゚)(゚)のせいで君が窮地に陥ったとか」

(´・ω・`)「…」

(*^◯^*)「それに彡(゚)(゚)
は何度も仕官してそのたびにクビになったとか」

(´・ω・`)「…」

(*^◯^*)「…」

(*^◯^*)「やっぱり処刑なんだ!」


┏━━━━━━━┓
┃  / \  ┃
┃ /   \ ┃
┃ (゚)(゚)ミ┃
┃ 丿    ミ┃
┃ つ  (  ┃
┃  ) (  ┃
┗━━━━━━━┛

7: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:33:36 ID:VOs
【管鮑の交わり】
斉の名宰相と名高い管仲とその友人鮑叔の関係について。
斉公・公孫無知が暗殺され公子である糾と小白(のちの桓公)の二人は次の斉公の座を巡って対立することになった。
対立の結果、小白が斉公の座を手にし桓公と名乗るようになった。
そして糾とその部下である管仲を処刑しようとしたところ桓公の配下である鮑叔が「管仲を殺してはなりません。公が天下の覇者となるためには彼の力が必要です」
と進言した。
管仲に一度暗殺されかけてるので桓公はあまり乗り気になれない、それに管仲のいい評判も聞かない。

桓公「お前と管仲が仲良いのは聞いてる。しかし管仲の悪い評判もよく聞いているぞ?」

桓公「お前たち二人が若いとき商売をしてその儲けはちゃんと分けずに管仲が多く取ったと聞く」

鮑叔「それは管仲の家が貧しく欲でやっていることではなかったのです。私も認めておりました。」

桓公「お前が管仲のせいで窮地に陥ったと聞いたが」

鮑叔「あれは管仲が私の名を成さしめようとしたことです。それが裏目に出ただけで人生すべて物事が上手くいくわけではありません。」

桓公「それに幾度か仕官してもそのたびにお払い箱になってるらしいじゃないか」

鮑叔「それは時節に恵まれてなかっただけです。管仲が無能だからではありません。」

鮑叔「公が斉一国だけではなく天下の覇者となられるのであれば私たちだけでは不足です。ぜひ管仲を公のそばに置いてください」

上の(´・ω・`)みたいに黙ってることなく鮑叔の説得により桓公は管仲と面会をし宰相として政治を任せた。
その高い能力は遺憾無く発揮され斉は管仲の徹底した政策によりたちまち強国となり、桓公は覇者となった。
管仲は「私を生んだのは父母だが、父母以上に私を理解してくれるのは鮑叔である」
二人は深い友情で結ばれそれは一生変わらなかった。
その二人の友情を後世の人びとは【管鮑の交わり】と呼ぶようになった。
横山光輝版の史記を読んで最初に驚いたのは桓公の懐のデカさと鮑叔の管仲への信頼の高さ。
直接命を狙われたにも関わらず管仲を宰相に抜擢する桓公(まあ管仲亡きあとはアカンけど…)と鮑叔がいかに管仲が優れてるか桓公に説いて自分より偉くなってしまったのに変わらぬ友情ってステキやん?

8: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:34:40 ID:VOs
【宋襄の仁】

( ・`ω・´)「この泓水(おうすい)にて楚のやつらをこらしめてやろうじゃないか(キリッ」

彡(゚)(゚)「襄公…まともに戦っては私たち宋に勝ち目がありません。なんとか敵の隙をつかないと」

( ・`ω・´)「ん?噂をすれば楚軍じゃないか!川を渡ろうとしているな」

ノロノロ~

彡(゚)(゚)「襄公!敵が川を渡りきって陣を作っては勝ち目がありません!今攻めるのが勝つ絶好の機会です!攻撃させてください!」

( ・`ω・´)「え?フェアプレー精神でいこうよ?楚軍の準備が出来てないのに攻めるなんて僕たちは慈愛の心を失おうとしているよ」

彡(゚)(゚)「何を言ってるんですか!?慈愛どころか敵が渡りきって陣築いたら私たちの命が失ってしまいますよ!?!」

( ・`ω・´)「君子は人が困ってるときにさらに困らせることはしないものだ(キリッ」

彡()()「(こいつ…酔ってるんか……)」

……
………
( *`ω*´)「大敗だ…」

彡(×)(;)「ンゴゴゴゴ…」

( ・`ω・´)「うむむ…私も太股に傷を負ってしまった」

彡(゚)(゚)「川を渡りきる前に攻撃命令出してくれてたらこんな大敗せずに済んだのですよ…?」

( ・`ω・´)「……」

( ・`ω<´)‐☆「ごメンチ」

彡(゚)(゚)#「(……こいつ殺したろうかな……)」

9: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:35:57 ID:VOs
【宋襄の仁】
宋の襄公による故事。
襄公は斉の桓公と密接な関係にあった。
桓公の無き後、斉に内部抗争が始まりその騒動に襄公が介入し鎮圧に成功する。
これに自信を持った襄公は覇者になろうと全国の諸侯を集める会を主宰した。
しかし楚の成王はなぜ自分の国より小国の宋が仕切るのかと納得いかず自身は参加せず将軍の子玉を代わりに参加させる。
これには対して他の諸侯は楚を非難したが、主宰者である襄公がなだめた。
代わりに派遣された子玉も襄公が盟主の座にいることに不満で、襄公に恥をかかせようと思いなんと襄公を拉致する。
そして子玉は襄公を連れ周辺の村を荒らし回った。
宋の兵も襄公が人質になってるため手が出せず黙って見ている他なかった。
見かねた諸侯のなだめによりようやく子玉は襄公を解放する。
子玉は襄公に恥をかかせて面目丸潰れとなったことに上機嫌となり楚へと帰っていった。
この話を聞いた宋の国民は怒り楚への戦いを決意することになった。
襄公は決戦の地を泓水のほとりに決めやがて楚軍が現れた。
宋の宰相・子魚は

子魚「まともに戦っては勝ち目がありません。楚軍が川を渡りきって陣を完成する前に攻撃しましょう」

襄公「君子は人が困っているときに更に困らせるようなことはしないものだ」

と言ってこれを退けた。

子魚は
「ああ、わが君はいまだに戦いを知らない」
と嘆いたという。
結果は上の通りの有り様で宋の大敗。
襄公自身も負傷しその傷が元で二年後に死亡してしまう。
これ以来、不相応な情けなどのことを【宋襄の仁】というようになった。
wikiでこの戦いについて中国史学者の落合淳思とかいう学者が
「楚は大国で、宋は中小国。宋襄の仁がなくとも楚が勝つのは順当なことだ」

と評してる…悲しいなぁ…

11: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:37:16 ID:VOs
【鳴かず飛ばず】

彡(^)(^)「今日も宴会するンゴwwwwww」

グビグビ

彡(^)(^)「プハー!やっぱり酒はええなー」

('ω`)「荘王…あの…毎夜のように宴会は…」

彡(゚)(゚)#「は?」

彡(●)(●)「あ、諫言するやつは処刑やでー肝に命じて
おくんやでー」

('ω`)「…」


……
………

彡(^)(^)「今日も宴会やーーーwwwwww」

('ω`)「荘王」

彡(゚)(゚)「ん?なんや?諫言するなら分かってるやろうな?」

('ω`)「いいえ荘王に謎かけをしたいと思います。」

('ω`)「ある鳥が3年の間、全く飛ばず、全く鳴きませんでした。この鳥の名は何と言うのでしょうか?」

彡(゚)(゚);「え…?(なにいってだこいつ)」

彡(゚)(゚)「そんなの鳥じゃないわ 鳥以外のなにかやろ」

彡(^)(^)「さぁー今日も宴会やでーwwwwww」

('ω`)「・・・」

12: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:39:01 ID:VOs
【鳴かず飛ばず】
名君と名高い楚の荘王の故事。
荘王が即位時まだ若いため公子の一人が謀反を起こした。
一時は首都、王室を完全に支配下に置き王を名乗り謀反は成功するかに見えたが、盧という町で殺され荘王は首都を取り返した。
それ以降、荘王は政治を見ずに毎日のように宴会を開き諫言するものは誅殺すると家臣に宣言し、誅殺されるのを恐れ誰もがなにも言えずにいた。
荘王が即位して三年目のある時、荘王の家臣・伍挙が

伍挙「荘王に謎かけをしたいと思います。ある鳥が3年の間、全く飛ばず、全く鳴きませんでした。この鳥の名は何と言うのでしょうか?」

と言い荘王は

荘王「その鳥は一旦飛び立てば天まで届き、一旦鳴けば、人を驚かせるだろう。お前の言いたい事は解っている。下がれ」

と答え彡(゚)(゚)とは違いちゃんと返した。
その後も宴会ばかりして政治を見ない状態が続き、ついに家臣の蘇代が荘王へ諫言をしにきた。

荘王「諫言する者は死罪なのは分かっているのか?」

蘇代「王が目を覚ましてくれるのであれば本望です。」

これを機に荘王は今までの愚かな振る舞いを解いた。
荘王は三年、愚かな振りをする事で家臣の人物を見定めていたのである。
悪臣を数百人誅殺し、目を付けておいた者を新たに数百人登用して、伍挙と蘇従に国政を取らせた。
民衆の人気は一気に高まり、国力も大きく増大。
楚は周辺諸国を脅かす存在となった。
この事からじっと機会を待つことを【鳴かず飛ばず】と言うようになった。
今はパッとしないみたいな時に使われてるけど…
wiki見てると斉の威王にも同様の逸話があるみたいやなぁ
日本の三年寝太郎はこれから着想したんか?しかし家臣の品定めに三年って長いような・・・
まあ実際こんくらい掛かってまうんかな…

132: 名無しさん@おーぷん 2016/11/11(金)00:20:20 ID:ncD
>>12
本来の意味はこうなんか…はえー

13: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:39:51 ID:VOs
【絶纓の会】

荘王「日頃の皆の労いを癒すために宴会を開くぞー無礼講だ。盛大にやってくれ」

カゼビュー

荘王「ん?風で蝋燭の火が消えてしまって周りがよく見えん…けど暗い中での宴会もなんか味があっていいなぁw」

14: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:40:00 ID:7vW
鳴かず飛ばずも中国やったんか
新聞の見出しの決まり文句かと思ってた

15: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:40:20 ID:wwS
意外と多いんやなあ中国由来

16: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:40:25 ID:VOs
【絶嬰の会】2

oVO8CTh


17: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:40:47 ID:cO5
ファッ!?

18: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:40:58 ID:VOs
【絶嬰の会】3
sLyCGp7

20: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:41:58 ID:cO5
>>18
きたない

19: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:41:35 ID:VOs
【絶嬰の会】4
M5ps5Hb


21: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:42:07 ID:VOs
【絶嬰の会】5

S3pOum3


22: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:42:21 ID:9sF
中国人はホモ

23: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:42:40 ID:VOs
【絶嬰の会】6
gfT3wvy


25: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:43:22 ID:VOs
【絶嬰の会】7
rW9vfoM

Gg9iiVH


27: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:44:34 ID:VOs
【絶嬰の会】8
彡(;)(;)「そ、荘王さま!」

荘王「なんだ?どうした?」

彡(;)(;)「私に無礼なことをした輩がいます!私はそいつの纓を引きちぎりました!」
※纓(えい)冠のヒモらしい

彡(゚)(゚)「今蝋燭に火をつければすぐに犯人が分かります!処罰してください!」

荘王「そうか…分かった」

荘王「おーい皆聞いてくれ」

荘王「今后が申しつけてきてな?后に無礼な行為をしたものがいると、そしてその者の纓を引きちぎったと言う」

(´・ω・`)「(!?)」

荘王「明かりをつけたら犯人が分かるだろう。しかしそれではこの宴会も冷めてしまうし余は皆がそこまでこの宴会を楽しんでくれて大変嬉しく思っているので明かりをつける前に皆、纓を引きちぎるのだ」

ブチチーン

荘王「すんだかな?それでは明かりをつけて改めて宴会を楽しむぞwww」

(´・ω・`)「(ホッ…)」

彡()()「・・・・・・」

29: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:46:13 ID:VOs
【絶嬰の会】9
これも楚の荘王の逸話。
ある夜、荘王は家臣を集め宴会を開いた。
皆大いに酒を飲み大いに酔った。
その時、風が吹き宴席の蝋燭が消え辺りが闇に包まれた。
その闇の中で蒋雄という者が后の召し物に触れてしまった。
后はすぐさま、蒋雄の纓を引きちぎり、荘王にこう言った。「蝋燭が消えた隙に、私に無礼を働いた者がおります。私はその者の纓を引きちぎりました。蝋燭を灯しさえすれば、それが誰だかすぐわかります」
すると、荘王は「みな、明かりがつかぬ間に纓を引きちぎれ」と命じ、一同がその通りにした。
そのおかげで蒋雄は罪を問われずに済み、蒋雄は心から荘王に感謝した。
その後、楚と秦との戦いで敵に囲まれ荘王に危機が迫る。
危機を救おうと蒋雄は自ら危険を省みず荘王を見事救いだした。
荘王「よくやってくれた。だが、私はお前をそこまで大事にした覚えはないのに、何ゆえ命を惜しまずにここまでやってくれたのか?」

蒋雄「いいえ、王は私を救ってくださいました。私は絶纓の会の時、后様のお召し物に触れた者です」

といった。
荘王の器のデカさが伝わるエピソード。
横山光輝版三国志にも出てくるエピソードで李儒が董卓を諌めるときに話した。
なお結果…


30: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:47:12 ID:VOs
【屍に鞭打つ】&【日暮れて道遠し】

伍子胥(ごししょ)「やったぁー!楚の首都を占領したぞ!」

闔閭(こうりょ)「よくやったぞ!伍子胥くん!」

伍子胥「ありがとう闔閭ちゃん!けど楚王を取り逃がしちゃったな…」

闔閭「うむ…伍子胥くんの恨みがまだ晴れたわけじゃないな…今兵達が必死に探してるぞ」

伍子胥「なんとか見つかればいいけど…ん?あれはなんだろう?」

闔閭「フムあれは前の楚王・平王の墓だぞ。伍子胥くんの父兄を殺した張本人だけど、もう屍になってしまったな」

伍子胥「…墓から屍を取り出そう!」

闔閭「え?なぜ死体を出すんだぞ?」

伍子胥「僕の積年の恨みをこの屍に晴らしたいんだ!」

闔閭「!?正気か伍子胥くん!?!」

伍子胥「正気さ!平王の屍に鞭を打ってやる!!」

??「ほぉ…死体相手にずいぶん強気だな…伍子胥」
ザガザガザガースキー

伍子胥「うひゃぁ!棺の中から屍になってるはずの平王が!」

平王「楚の首都を落としたからといって調子に乗るなよ!お前の能力じゃまだまだ楚全土制圧できねえぞ!!改めて鍛えてやる!!今から孫子の兵法書を三万回読破だ!!!!こっちへこい!!!!!」
ズズズ…←伍子胥が引きずられる音

闔閭「ご、伍子胥くん…」

31: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:48:22 ID:VOs
【屍に鞭打つ】&【日暮れて道遠し】
呉の伍子胥による故事。
伍子胥は元々楚に仕えていたが楚の奸臣、費無忌(ひむき)による謀略で平王は伍一族を捕らえ投獄させた。
伍子胥はなんとか命からがら楚から逃げ出し呉へ流れついた。
そして楚の平王が父兄を処刑したと聞き楚へ復讐を誓う。
伍子胥は呉の王である闔閭(こうりょ)に仕え重臣として活躍し父兄が処刑されてから十数年後、楚の首都を陥落させた。
しかし仇敵である平王、費無忌はすでにこの世に無く楚の新しい王も首都から逃げ出した。
恨みを完全に晴らせてない伍子胥は平王の墓を暴き、部下に命じ屍に300回鞭打てと言った。
部下はその言葉に驚くが伍子胥の凄まじい怒りに圧倒され言われるままに鞭を打った。
このことから死んだ人へ残酷なこと、悪口言うことを【屍に鞭打つ】と言うようになった。
そしてこの伍子胥の苛烈な所業を聞いた楚の臣である申包胥(しんほうしょ)が伍子胥を非難する手紙を書いた。
伍子胥は返書に
「われ日が暮れて道が遠い、故に倒行してこれを逆施するのみだ」
(私も老いてく身、だが目的を果たすにはまだまだ道のりは遠い。それゆえ焦って非常な振る舞いをしてしまったのだ)
年をとってもまだ人生の目的が達成されてないときなどに【日暮れて道遠し】と言われるようになった

32: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:50:09 ID:VOs
【臥薪】(臥薪嘗胆)

彡(;)(;)「パッパ死んじゃイヤだー!!」

闔閭「くそ越め…志半ばでこの世を去るのか…夫差よ…お前が跡を継げ」

彡(゚)(゚)「分かったでパッパ!」

闔閭「私がこうなったのは越のせいだ…必ず滅ぼすのだぞ…」

彡(\)(/)「うん!やってやるやで!」

闔閭「頼むぞ…うっ!・・・・・・」

死ーん

彡(;)(;)「パッパーーーーーーー!!!」

……
………

彡(゚)(゚)「パッパの仇は必ず果たしてやるわ!」

彡(゚)(゚)「恨みを忘れないために今日から布団の下に薪を置いたろ!この痛みで越への恨みを忘れないようにするんや!」

彡(゚)(゚)「ほなおやすみやでー!」



彡()()「痛っ!?寝にくすぎぃ!!?」

彡(゚)(゚)「こんなの続けられるわけないわ…先に体壊れるやろ…」

彡(゚)(゚)「まあこんなことせんでも恨み忘れないやろ!薪はポィーで」

彡(^)(^)「ほなおやすみやでー!」

~数年後~




opOl0fq




34: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:51:35 ID:VOs
【臥薪】(臥薪嘗胆)
呉王・夫差と越王・勾践(こうせん)の故事。
呉の王・闔閭は越との戦いの最中に負傷してしまい、その傷が元でこの世を去る。
跡を継ぐ夫差は闔閭の遺言により越への復讐を誓い、その恨み忘れないために寝床に薪を置いた。
上の彡(゚)(゚)と違い薪の上で寝てその痛みで恨みを忘れないよう心掛けた。
なお結果…

37: 楽【90】-阪【26】 2016/11/04(金)22:55:20 ID:KLu
ワイの少年時代すなわち日露戦争後に聞きまくったンゴねぇ

39: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:56:31 ID:cFr
>>37
ワイは日清戦争のあとに聞きまくったで

42: 楽【21】-阪【22】 2016/11/04(金)22:57:01 ID:KLu
>>39
日清やったわボケてきたンゴ

38: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:55:49 ID:VOs
【嘗胆】(臥薪嘗胆)

彡(゚)(゚)「くそ…呉に負けて夫差の召し使いになってしまったンゴ…」

(☆…●)「ガハハ!おい勾践!酒足んないぞ!早く持ってこい!!」

彡(^)(^)「は、はい!今持ってきます!
(彡()()コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス)」
~数年後~
(☆…●)「あー勾践キミはもう国帰っていいよ」

彡(゚)(゚)「え!?本当すか!?」

(☆…●)「国帰ってもちゃんと呉への忠誠心忘れないでね?まあ歯向かっても呉に越なんて歯が立たないかw」

彡(^)(^)「いやいや夫差さまに逆らうなんてあり得ませんわ!
(彡()()コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス)」

……
………
彡(゚)(゚)「ふぅ…なんとか越に帰ってこれたわ…」

彡()()「夫差の野郎を必ずぶっ殺したる…」

彡(゚)(゚)「この恨みを忘れないために苦い肝を舐めるやで!」

彡(゚)(゚)「これを毎日舐めてればこの苦さで恨み忘れないわ!」

キモベロー

彡()()「苦っ!?マズっ!!?」

彡(゚)(<)「よ、予想以上にキツイけどこんなんでへこたれないで…」

~翌日~
彡(>)(○)「マズっ!!?」
~また翌日~
彡(゚)(゚)「あ!肝を舐める時間や…」

彡(/)(\)「きょ、今日はええか…」

~一週間後~
彡(゚)(゚)「そういえば最近肝なめてないな…」

彡(゚)(゚)「…まあええか!まだ少し呉はムカつくし!」

彡(^)(^)「準備整ってそのうち気が向いたら侵略したろ!」
~ん十年後~
YDZYYZj


40: 楽【20】-阪【82】 2016/11/04(金)22:56:39 ID:KLu
臥薪嘗胆は、ワイの少年時代すなわち日露戦争後に流行ってたンゴねぇ

41: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:56:52 ID:VOs
【嘗胆】(臥薪嘗胆)
越王・勾践は呉の復讐を恐れ重臣の范蠡(はんれい)の諫めを聞かずに呉へ出撃する。
しかし呉は強く越は負け続け逆に追い詰められてしまう。
勾践は和睦の使者を送り呉に服従を誓うように伝える。
しかし伍子胥は強く反対する。

伍子胥「勾践を生かしていたら必ず災いになります。先王の遺言をお忘れですか?」

と諫言し夫差は和睦を断る。
しかし勾践の重臣である文種は夫差の重臣に賄賂を送り、和睦出来るよう工作した。
そして和睦の条件として夫差の下僕として仕えるようになった勾践は部屋に肝を吊るしそれを舐めることで上の彡(゚)(゚)と違い悔しさを忘れないように心掛けた。
これが【嘗胆】で【臥薪】と合わせ、復讐を心に誓って辛苦することまたは目的を遂げるために苦心し、努力を重ねることを【臥薪嘗胆】というようになった。
その後、呉王・夫差は越が完全に呉に服従してると油断しきって覇者となるため中原へ進出し始める。
そして幾多の遠征で国力が減っていきたびたび諫言する名臣の伍子胥を煙たくなり殺してしまう。
夫差は自滅の道を辿る。
その間に越は着々と富国強兵をしていきついに準備が整い呉へと侵略。
呉は滅亡し夫差は自害する。
伍子胥が好きだからこの結果は悲しいンゴ…

43: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)22:57:52 ID:VOs
【吮疽の仁】(せんそのじん)

(´・ω・`)「聞きましたか?呉起将軍の話?」

J( 'ー`)し「さあ、なにかしら」

(´・ω・`)「いやぁ兵士に対しての扱いは他の将軍と
全然違いますねぇ」

J( 'ー`)し「へえそうなの?」

(´・ω・`)「聞いてないですか?お宅の息子さん彡(゚)(゚)の話」

J( 'ー`)し「あ…?」

(´・ω・`)「実は彡(゚)(゚)が怪我してその傷が膿みましてね?」

J( 'ー`)し「…(お?死んだか?)」

(´・ω・`)「呉起将軍が直接その看病にあたってくれてなんとその傷の膿を自らの口で吸いだしてくれたそうな」

J( 'ー`)し「…(ほっとけや…ゴッカス)」

(´・ω・`)「その光景を見て彡(゚)(゚)もその周りにいた兵士も感動して涙流したらしいですよ」

J( 'ー`)し「…(流した涙で地球汚れるわ)」

(´・ω・`)「い、いやぁあんな立派な将軍様にそんなことしてくれるなんて大変光栄じゃないですか」

J( 'ー`)し「…(トドメさせやゴッカス!)」

(´・ω・`)「あ、あの……?」

J( 'ー`)し「…(てかお前なんで家にいんねん?はよ帰れや)」

(´・ω・`)「…」

45: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:05:07 ID:VOs
【吮疽の仁】(せんそのじん)
孫子の兵法書と並び有名な兵法書呉子に出てくる呉起の故事。
呉起は始め魯に仕えていたが、妻が斉の人であることで重用することを危ぶまれそれを晴らすために妻を殺してしまう。
(横山光輝版の史記では殺さず離婚したとなっている。まあそれがなぜか妻を殺したと噂されていくんだけど…)
しかしそれが余計に人格を疑われついに懲戒免職を申しつけられる。
失意のまま魯をあとにした呉起は魏へと旅立つ。
元々魏は春秋時代の大国・晋であり、そこから魏、趙、韓の三つに分裂した。
当時の魏はまだ正式な国として認められておらず、早く国として認められてもらうため名君と名高い文候が積極的に人材を集めていた。
呉起が仕官してきたと聞き文候は部下の李克(りこく)に相談をした。

47: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:06:43 ID:VOs
【吮疽の仁】2
文候「呉起というものが仕官してきた。どのような人物か知っているか?」

李克「おお斉の大軍を打ち破った呉起が仕官してきたのですね?」

文候「斉軍を打ち破ったのか?ならば優秀な人物なのだな」

李克「しかし悪い評判も聞きます。人なりは貪欲で好色であるとか」

文候「そのような人物を果たして信用できるであろうか…」

李克「悪い評判も聞いてはいますが、軍事にかけては斉の名将・司馬穣苴も敵いません。登用を迷われてるのであればぜひ取るべきです。」
※司馬穣苴(しばじょうしょ)兵法書・司馬法で有名らしい…すまんな…名前しか知らんンゴ…

李克の助言を聞き入れ文候は呉起を迎え入れ将軍に任命し軍を任せることにした。
そしてさっそく敵国の城の攻略を命じる。
呉起は出陣の際、馬にも乗らず兵士と共に歩き行軍し兵士と同じ物を食べ、同じ所に寝て最下級の兵士の労苦を分かった。
魏軍の士気は凄まじく高まり周辺の国々を攻略、服従させ魏を列強の一国へとのしあげた。

48: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:07:25 ID:VOs
【吮疽の仁】3
その快進撃の中、一人の若い兵士の倒れるところを呉起が目撃する。

呉起「どうした?負傷したのか?」

兵士「すみません…実は足の傷が腫れて膿んでしまいまして…」

呉起「見せてみよ……これはいかん。傷に膿が貯まっている。このままでは体に毒が回るぞ」

そう言うと呉起はその兵士の足に貯まっている膿を口で直接吸いだした。

兵士「将軍!?」

呉起「早く膿を出さねばならぬ…ほらこれで膿は取り出せた。あと傷口に薬を塗りしばっておくのだぞ」

兵士「…ありがとうございました…」

それを見た兵士達はみな涙を流し感動した。
それを伝え聞いた兵士の母は嘆き悲しんだ。

ある者が

「将軍さま直々にあのような行為をしてくださってるのになぜそんなに泣くのか?」

と聞くと母は

「あの子の父親は将軍様に膿を吸っていただいて、感激して命もいらずと敵に突撃し戦死しました。あの子もきっとそうなるだろうと嘆いていたのです」

と答えた。
このように兵士達は呉起へ信服し呉起のためなら命を惜しまぬという気持ちで士気が高まり軍は圧倒的な強さを誇った。
リーダーがメンバーを手厚くいたわることを【吮疽の仁】といわれる。
横山光輝版史記の呉起めっちゃ好きだけど、wikiだと人なりが【吮疽の仁】以外あまりないなぁ
やっぱりちゃんと呉起関連の本を読んだ方がいいわね

49: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:09:17 ID:VOs
【まず隗より始めよ】(まずかいよりはじめよ)
彡(゚)(゚)「憎き斉を倒すには人材集めなきゃあかん」
彡(゚)(゚)「郭隗。人材を集めるにはどうすればええやろ?」
(´・ω・`)「燕王。人材を集めたいのであればまず私を優遇してください」
彡(゚)(゚)#「は?」
|  |
| ∥          (゚)(゚)ミ -_なんでお前の話になってるんや!
| ∥ グチャァァッ!!  つ  ミ  ─_____ ___
|  从ノ    (ミ_(⌒\ ヽ _ ___
( (≡ ̄ ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
|(つWつ  ̄ ̄\  ⌒彡)   ノ =_
| \つ-つ     \,__,ノ ノ
|  | )       / / ≡=
|  |       / ノ      ____
|  |        /ノ _─ (´⌒(´
|  |        ミ/= (´⌒(´⌒;;
| ''''""'''"'''"""''"""'''''"'"''''""''"''''"""''"''"''"'''"'''''''"""''"
彡(゚)(゚)「あほかな?人材ほしいって言ってるのになんで元々いるお前を厚遇するねん」
(´・ω・(#`)「い、いやそうではなくまず私を優遇すれば自然に人が集まります」
彡(゚)(゚)##「…」
|  |
| ∥          (゚)(゚)ミ -_なんでそうなんねん!
| ∥ グチャァァッ!!  つ  ミ  ─_____ ___
|  从ノ    (ミ_(⌒\ ヽ _ ___
( (≡ ̄ ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
|(つWつ  ̄ ̄\  ⌒彡)   ノ =_
| \つ-つ     \,__,ノ ノ
|  | )       / / ≡=
|  |       / ノ      ____
|  |        /ノ _─ (´⌒(´
|  |        ミ/= (´⌒(´⌒;;
| ''''""'''"'''"""''"""'''''"'"''''""''"''''"""''"''"''"'''"'''''''"""''"

彡(゚)(゚)「なんでお前みたいなハゲ無能を厚遇したら人材集まんねん!そんなこと言う暇あったら直接人材探せや!!」
(´・ω(#`)「で、ですから私のような無能でも厚遇してると噂が出れば他国の有能な者も燕に集まってきます…」
彡(゚)(゚)「…」
|  |
| ∥          (゚)(゚)ミ -_結局お前を厚遇するんか!
| ∥ グチャァァッ!!  つ  ミ  ─_____ ___
|  从ノ    (ミ_(⌒\ ヽ _ ___
( (≡ ̄ ̄ ̄ ̄三\ ⌒ノ ノ)
|(つWつ  ̄ ̄\  ⌒彡)   ノ =_
| \つ-つ     \,__,ノ ノ
|  | )       / / ≡=
|  |       / ノ      ____
|  |        /ノ _─ (´⌒(´
|  |        ミ/= (´⌒(´⌒;;
| ''''""'''"'''"""''"""'''''"'"''''""''"''''"""''"''"''"'''"'''''''"""''"
彡(゚)(゚)「お前ワイが人材を求めてるのをいいことにそこへつけこんで旨い汁すすろうとするなんて最低やな…」
(#)´・ω(#(#`)「……」

50: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:10:14 ID:VOs
【まず隗より始めよ】
燕の昭王の故事。
昭王の父である燕王?(えんおうかい)は人のよいお坊っちゃん国王で王としての資質に欠けていた。
国政を宰相・子之に任せ自身はほぼ隠退同然の立場にあった。
そのため子之は絶大な権力を誇り、自身のなすがままに燕を支配し逆らうものは容赦なく処罰し、国内は乱れた。
国を憂えた太子・平(のちの昭王)は子之打倒の兵を挙げ、この内乱は長期化になり燕はさらに乱れていった。
その中、斉国から太子・平への援軍と称した軍が到着する。
平は歓喜するが、斉は援軍とは名ばかりで燕に侵略し燕王?、子之は殺され燕は斉に服属することになる。
二年後、平は斉の従属国のまま燕王になり昭王と名乗る。
斉への復讐のため人材を集めるにはどうすればいいか郭隗に相談した。

昭王「斉は騙し討ちし燕は従属国になり父も殺された。この恨みをなんとか晴らしたい」

昭王「国を建て直すためには優れた人材が必要になる。人材を集めるいい方法はないものか?」

郭隗「それではまず私から始めてください」

昭王「どういうことだろう?」

郭隗「私次第で決まります。私程度でも優遇されるのだからより優秀なものはさらに優遇されると思うでしょう。そうして人材が集まってくるはずです」

上の彡(゚)(゚)と違い納得した昭王は郭隗に豪邸を作り師と仰ぎ厚遇した。
そして優れた人材が集まってきて中で春秋戦国時代屈指の名将・楽毅(がくき)も燕に仕官してきた。
こうして斉打倒のための準備が着々と進み趙、魏、韓、楚で連合軍を形成された。
これを率いた楽毅は斉の首都を落とすなど大活躍した。
このことから大事な事をなす時にまず手近からすることを【まず隗より始めよ】と言うようになる。
(しかし今は事を始めるには自分自身からという意味で使われる)

51: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:12:01 ID:VOs
【鶏鳴狗盗】(けいめいくとう)

彡(゚)(゚)「うーん…斉に帰りたいのに屋敷前は秦の兵が包囲してて逃げ出すことも出来ないやんけ…」

部下「孟嘗君さま。このままでは命が危ないです。秦の昭襄王が溺愛している側室・幸姫に頼んで包囲を解いてもらいましょう」

彡(゚)(゚)「なるほど。さっそく使者を送るでー」

……

彡(゚)(゚)「う~ん幸姫はワイの持ってた狐白裘をねだってきたか…けどあれは秦にきた際に昭襄王にあげて手元にないわ…」
※狐白裘(こはくきゅう)狐のワキ毛の白い部分で作られた毛皮のコートで一着作るのに数万匹の狐を必要とした…ファッ!?

彡(゚)(゚)「せや!確かワイの食客に盗みの名人がいたわ!そいつに盗ませて幸姫に渡そ…」

彡()()「…ってあかん…役に立たないと思って、斉に置いてきたんやった…」

……
………

彡(゚)(゚)「昭襄王のご機嫌取りまくって(意味深)なんとか包囲解いてもらったわ…」

部下「逃げ出すなら今ですね。このままでいたら昭襄王がまた気が変わり孟嘗君さまの命を狙うかもしれません」

彡(゚)(゚)「せやな。今日の夜にでも脱出するやでー!」


……

彡(゚)(゚)「う~ん関所に着いたけどまだ真夜中やなぁ」

部下「鶏が鳴かないと門が開かないし外出れないですね…」

彡(゚)(゚)「せや!鶏の鳴き声の真似すればええやん!鳴き続ければそのうち他の鶏も鳴いて門番が扉開けるわ!」

部下「…上手くいきますかね…」

彡(゚)(゚)「物真似には自信あるんや!…コケコッコー!コケコッコー!コケコッコー!」

大松トリ「鳴くわけないぞ」

彡()()「……ダメや……こんなことなら物真似名人とか言ってた無駄飯食らいの食客連れてくればよかった…」

ドドド

J( 'ー`)し「おらぁーーーー孟嘗君テメェ昭襄王さまの許しもなく勝手に屋敷から出てんじゃねえ!!!殺す!!!!」

彡()()「ファッ!?」

LO9GFqV


53: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:14:01 ID:VOs
【鶏鳴狗盗】
戦国四君の一人・孟嘗君の故事。
斉国の人・孟嘗君は若いときから聡明で優れた人物として他国にも名が知れわたっていた。
孟嘗君に多くの人が訪ね一芸に長けた者であれば誰でも食客に迎え入れその数は三千人以上いたと言われている。
中には盗みの名人、物真似の名人、偽造の名人などもいた。
ある日、秦の昭襄王から使者が来て有名な孟嘗君と会いたいので秦に招きたいと言ってきた。
孟嘗君は食客を連れ秦へ赴き昭襄王は歓迎し迎えた。
昭襄王は孟嘗君を高く評価し秦の宰相にしたいと考えるが、昭襄王の配下たちは

「孟嘗君は一流の人物であるのは認めますが、所詮は斉の人物であり斉の益になることはしても秦の益になることはしないでしょう。秦にとって危険な人物となり得るので殺すべきです」

そういわれた昭襄王は孟嘗君が泊まっている屋敷を包囲するよう命じる。
それに気づいた孟嘗君は昭襄王が寵愛している側室・幸姫へ使者を送り包囲を解いてもらうよう王に口添えしてくれと頼んだ。
しかしその見返りに狐白裘を所望してきた。
孟嘗君はこれに困った。
狐白裘は秦に来て昭襄王に献上してしまっていて手元にはもうなかった。
そこで食客の一人で盗みの名人の者が狐白裘を盗みだしそれを幸姫に渡せばよいと進言する。
彡(゚)(゚)と違いちゃんと盗みの名人を連れてきていたため、見事に盗み出し幸姫に渡し包囲の解除に成功する。
しかしいつ王の気が変わるか分からない。
いつまでもここにいられないと判断し孟嘗君は包囲を解かれてすぐに屋敷を出て斉の帰路へとついた。
案の定昭襄王は気が変わって追っ手を向かわせていた。
孟嘗君一行は関所の函谷関に到着する。
しかし時間は真夜中で門は閉ざされていた。
当時、関所の門が開かれるのは鶏がときを告げたらというしきたりがあった。
そこで食客の一人の物真似名人が鶏の真似をすると進言して、さっそく実行させる。
上の彡(゚)(゚)と違い名人の鳴き声に周りの鶏たちも反応しだし門番はいやに早いと疑問に感じながらもしきたりなため門を開く。
こうして孟嘗君は秦から無事脱出することに成功した。
学者や武芸者などの他の食客は、盗みや物真似の芸しか持たないような者すら食客として受け入れていたことに不満だったが、このときばかり孟嘗君の先見の明に感心した。
ワイも何か特技ほしいンゴ…

54: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:15:23 ID:VOs
【完璧】

趙王「秦が和氏の壁と城十五城を交換してくれと言ってきた。これを皆はどう思うか?」
※和氏の壁(かしのへき)
壁とは祭祀用で用いるものや身分を表すもの装飾用などに使われ大きさは一定しない。
要はいろいろと使える?
和氏の壁は特に名高い壁。

(●▲●)「私は反対です!秦は虎狼の国です!信用できません!」

家臣A「私も反対です。城を貰えず壁だけ取られる可能性が高いです」

家臣B「私は賛成です。城十五城は怪しいですが、これを断ったらそれを口実に秦は攻めてくるでしょうし…」

家臣C「私も賛成です。城十五城を貰い和氏の壁を渡して丸く治めるべきです」

(●▲●)「弱腰なことを申されるな!そんなようではまた次々と無理難題を吹き掛けてくる!第一使者はどうする?和氏の壁だけ取られ城を貰えずじゃ話にならない」

家臣B、C「……」

穆賢(ぼくけん)「趙王さま。私の食客で藺相如(りんしょうじょ)という肝の座った男がいます。この男なら使者に適任かと思います。」

趙王「そうか。すぐに連れてきてくれ」



(*^◯^*)キャッキャッ

趙王「…そなたが藺相如か…?」

(*^◯^*)「そうなんだ!よろしくお願いいたしますなんだ!」キャッキャッ

趙王「…話は聞いてると思う…秦への使者をできるか?」

(*^◯^*)「できらぁ!僕が秦に出向いて、城を受け取れなければ“璧を完(まっと)うして帰ります”なんだ!」

趙王「そうか!よろしく頼むぞ!」

(*^◯^*)「秦へ旅行なんだwwwwww」キャッキャッ

(●▲●)「(大丈夫かこいつ……)」

56: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:17:30 ID:VOs
【完璧】
趙王・恵文王の家臣・藺相如の故事。
上の通り秦が趙に和氏の壁と城十五城を交換してくれと言ってきた。
条件は悪くないが相手は虎視眈々と侵略しようとしている大国・秦。
口約束の可能性が高く、和氏の壁だけ取られ城十五城を貰えない可能性がある。
かといって断ればこれだけの好条件を出したのに断るなど無礼と侵略の口実を与えることになる。
それに使者の人選も悩む所だ。
和氏の壁を取られ城も貰えずでは話にならずそれに秦へ赴くのは虎穴に入るようなもので生きて帰れる保証もなく、みんなしり込みした。
議論は重ねるがなかなか打開策が出ない中、家臣・穆賢が一人の男を推挙した。

穆賢「趙王さま。私の食客に藺相如という智勇兼備の者がおります。その者ならこの問題を打開出来るかもしれません。」

趙王「その男はどういう人物なのだ?」

穆賢は藺相如とのことを話した。
昔、穆賢は趙王の怒りを買い処罰を恐れて燕へ亡命しようとした。

藺相如「穆賢さま、なぜ燕へ逃れるのですか?」

繆賢「以前に趙・燕の会談で私は趙王のお供で着いてったのが、その時に燕王と会ったことがある。燕王は私の手を握って友人になりたいと願ってきた。きっと私を快く迎えてくれるだろう」

藺相如「それは間違いです。燕は弱小国であり、比べれば趙は強国です。燕王があなたと友になりたいと願ったのは、あなたが強国である趙王さまの寵愛を受けていればこそ。寵愛を失い不興を買ったあなたが燕に行っても、燕王は匿うどころか捕らえて送り返すでしょう」

穆賢「確かに…ならば私はどうすればいいか…」

藺相如「穆賢さま。ここは誠意を持って趙王さまに謝罪するべきです。あるいは助かるかもしれません」

穆賢は藺相如の言うとおり必死に趙王へと謝罪し許された。

この話を聞いた趙王はさっそく藺相如と会見しどうすればいいか相談した。

趙王「この問題についてどのような対処をすればいいか?」

藺相如「秦は強大国です。受けざるを得ないでしょう。」

趙王「だが璧を奪われ、城を渡されなかったらどうする。それに任せられる使者が居ない」

藺相如「使者がいないのなら私が秦に出向きます。城を受け取れなければ“璧を完うして帰ります”(璧を全く損ねることなく帰る=必ず持ち帰るの意味)」

これから【完璧】が生まれ今では完全無欠の意味で使われるが“壁を完うして帰らん”から生まれた。
藺相如かっけぇー

58: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:23:21 ID:VOs
【怒髪天を衝く】(どはつてんをつく)1

(*^◯^*)「秦に着いたんだー♪うぉーい!趙の使者が来たんだーー秦王様に会わせてーー」キャッキャッ

彡(゚)(゚)「なんや…けったいなやつやな…ワイが秦王・昭襄王や」

(*^◯^*)「僕は藺相如なんだ!趙の使者なんだ!」キャッキャッ

彡(゚)(゚)「あれか?和氏の壁を持ってきたんか?」

(*^◯^*)「はい!これなんだ!」

キラキラキラー

彡(^)(^)「お!めっちゃ綺麗やんけ!これが名高い和氏の壁か!」

(*^◯^*)「でお城のことなんだけど…」

彡(^)(^)「おーい家臣どもー!ワイのお宝やでーええやろー??」

家臣A「めっちゃ綺麗ですね!」

家臣B「これは秦王さまが持つにふさわしいですわ」

(*^◯^*)「あの…お城の…」

彡(゚)(゚)「やったでーーワイのお宝コレクションまた増えたでーwww」

(*^◯^*)「……秦王さま」

彡(゚)(゚)「ん?なんやお前?まだいたんか?」

(*^◯^*)「実は和氏の壁に小さな傷がありまして」

彡(゚)(゚)「え?!ワイのお宝に傷が!?どこにあるんや?!?」

(*^◯^*)「はい…ちょうどこの右手の…」

カシノヘキトリー

彡(゚)(゚)「あ!ワイの和氏の壁が!返せや!」


ⅢⅢⅢⅢⅢ
(#*^◯^*)ゴゴゴ…


彡()()「ファッ!?(毛が逆立ってるやんけ…てかこいつ毛があったんか…)」

59: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:24:17 ID:VOs
【怒髪天を衝く】3
ⅢⅢⅢⅢⅢ
(#*^◯^*)「趙では交換に反対する人が多かったんだ。けど僕が反論して大国の王さまがそんなことするわけがないって言ったら趙王が僕の意見を採用してくれて神前に五日間身を清めてこれを僕に預けてくれたのに秦王さまが城と交換する気ないんだもん!」ゴゴゴ…

ⅢⅢⅢⅢⅢ
(#*^◯^*)「こうなったらこの柱に和氏の壁と共に頭ぶつけて死んじゃうんだ!」

彡(゚)(゚)「!?ま、待ってや!ちゃんと交換するやで!地図持ってきてや!」

ⅢⅢⅢⅢⅢ
(#*^◯^*)「……」

彡(゚)(゚)「ほらこの辺とかどや?」(適当)

ⅢⅢⅢⅢⅢ
(#*^◯^*)「……趙王はこれを五日間身を清めてから僕に預けたんだ。秦王さまもお願いするんだ。」

彡(゚)(゚)「わ、分かったやで!ワイも身を清めてから受けとるわ!(まあ五日間の辛抱や…そのあと受け取ってこいつ殺ったろ)」

~五日後~

彡(゚)(゚)「よっしゃ!今日が約束の日や!おーい藺相如!」

(*^◯^*)「あ!秦王さま!こんにちはなんだ!」キャッキャッ

彡(゚)(゚)「今日が約束の日やで?和氏の壁を出してやー」

(*^◯^*)「あーあれはもう趙へ送り返したんだ」

彡(゚)(゚)「…は??」

(*^◯^*)「だって歴代の秦王で固く約束を守った人聞いたことないし秦王さまに謀られて趙王さまの信頼を裏切っては困るもんね」キャッキャッ

彡(゚)(゚)#「はぁーー???」

(*^◯^*)「城を先に出したら趙は喜んで壁を差し出すんだ!けど秦王さまを重ね重ね欺いた僕は大罪だししょーがないね…死罪でもいいんだ!」キャッキャッ

彡(゚)(゚)「なんでこの状況で笑ってるんや…」

家臣A「こいつ殺りましょう!」

家臣B「殺す!」

彡(゚)(゚)「待て!今こいつを殺しても何も得られずに趙に恨まれるだけだ。それなら普通に返す方がいいだろう」

(*^◯^*)「そうだねー♪秦旅行も満喫したしそろそろ帰るんだ」キャッキャッ

彡(゚)(゚)「(…こいつサイコパスなんか…)」

60: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:26:44 ID:VOs
【怒髪天を衝く】4
藺相如による故事。
藺相如は秦への使者に抜擢され秦の昭襄王と対面する。
そして和氏の璧を渡すが、受け取ったとたん寵姫や群臣に見せびらかし続け、城の話をする気配が無い
昭襄王の態度に、城を渡す気が全く無いと判断する。
藺相如「実は小さい傷があるのです。よろしければお教えいたしましょう」
と近寄って璧を奪い取り、柱の側へ駆け寄った。
そして、冠を突き上げる程に髪を逆立てた凄まじい
怒りの形相になった。
これが【怒髪天を衝く】の由来。
秦王「なにをする!」
藺相如「趙では疑う意見が多かったが庶民ですら欺くのを恥とするのに、ましてや大国の王が欺くなど
あり得ないとの私の意見を趙王さまは聞いてくれて、秦に敬意を払い五日身を清め和氏の璧を私に渡していただいた。なのに秦王さまは一国の使者に対し礼に欠いた振る舞い、もう城を渡す気はないと思い璧も自分の頭もこの柱で叩き割ります!」
秦王「待て!?それは誤解だ!地図を持ってまいれ!」
秦王はすぐに地図を持ってこさせどの城を渡すか説明するが、藺相如は見えすいた芝居と思い秦王に五日間身を清めることを要求した。
秦王も五日間の我慢ならと思いそれに従った。
藺相如が五日間身を清めることを要求したのは時間稼ぎでその間に従者の一人に壁を趙持ち帰らせた。
そして約束の日が来て秦王は再度和氏の壁を要求した。
藺相如「秦王さま。歴代の秦王で約束を守った王は聞いたことがありません。秦王さまに謀られ趙王さまの信頼を裏切るのを恐れ壁は趙へ送り返しました」
秦王「なんだと!?」
藺相如「貴国が改めて使者を出し先に城十五城くださるなら趙は喜んで壁を出しましょう。しかし私は秦王さまを欺く大罪を犯しました。死罪を受けても文句はありません。」
これに怒った秦の部下たちは処刑すべきだと言ったが、秦王・昭襄王は藺相如の剛胆さに感心し
秦王「この者を殺しても何も得られず趙との友好も終わりだ。ここは気持ちよく送り返すんだ」
と言い罪を許した。
そのあと藺相如は改めて秦王から手厚くもてなされ無事に趙へ帰還を果たす。
趙王はこの功で藺相如を上大夫に取り立てた。

61: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:29:00 ID:VOs
【黽地の会】(べんちのかい)1

趙王「秦より和議の使者が来て黽地にて友好の会談をしたいと申してきた…私は行きたくない…秦は信用できん」

(●▲●)「それはなりません」

趙王「なぜだ廉頗(れんぱ)?」

(●▲●)「会談に行かなければ趙は弱く臆病だと思われますます秦をつけあがらせるでしょう」

(*^◯^*)「そのとおりなんだ!」キャッキャッ

(●▲●)「・・・」

趙王「しかし黽地は秦領内だ…私は生きて帰れぬかもしれないんだぞ?」

(*^◯^*)「僕が一緒に行くから安心してなんだ!」キャッキャッ

(●▲●)「もし三十日以内に帰らなければ太子を王に立てて趙王の敵討ちをいたします」

趙王「…分かった。黽地へ行こう」

(●▲●)「藺相如どの…趙王さまを頼むぞ」

(*^◯^*)「任せろなんだ!」キャッキャッ

(●▲●)「・・・・・・」

……
彡(゚)(゚)「おー趙王どのよく来たやんけ!友好を深めてクレメンス」

趙王「は、はい」

彡(^)(^)「さぁ飲んで食って騒ぐやでー!」

(*^◯^*)「わーい♪」

ワイワイガヤガヤ

62: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:31:30 ID:VOs
【黽地の会】2
彡(゚)(゚)「そういえば趙王どのは音楽が好きとか聞いたんやけど一つ余興として何か弾いてくれへん?」
趙王「……分かりました」

ポローン♪

彡(゚)(゚)「おーい記録官!今のちゃんとメモっとくんやでー」
記録官「はい。“秦王 趙王に琴を弾かせる”と」
彡(^)(^)「(弾かしてやったぜ♪これで趙を格下扱いや)」

(*^◯^*)「・・・」
(*^◯^*)「秦王さま」
彡(゚)(゚)「お!藺相如やんけ!相変わらず笑ってるな」
(*^◯^*)「秦王さま音楽に長じてるとか聞いたんだ瓦盆を叩いてほしいんだ!余興のためぜひやってー♪」
※瓦盆(かわらぼん)
酒を入れる器らしい。
彡(゚)(゚)#「は?無礼すぎやろ!!」
※秦には瓦盆叩いて歌うという風習があった。それは蛮地の名残りでもある。
(*^◯^*)「趙王さまも余興やってくれたし秦王さまもやってくれれば宴席さらに盛り上がるんだぁ♪」キャッキャッ

秦・家臣A「無礼者!」
秦・家臣B「殺す!」

(ヽ*´◯`*)「黙れ雑魚どもーーー!!今僕は秦王さまの五歩以内にいるんだーー!!」
彡(゚)(゚)、家臣A・B「!!!??」
(ヽ*´◯`*)「承諾してくれなきゃどうなるか・・・分かるよね・・・?」
彡(゚)(゚);「わ、分かったわ!叩くやで!」

チーン♪

(*^◯^*)「うーんこの瓦盆サイコーなんだ♪記録官さーん!“秦王 趙王のために瓦盆打つ”って書いておいてねー♪」
(*^◯^*)「秦王さまのおかげで宴も盛り上がったんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚);「……」



秦・家臣A「……趙王さま」
趙王「なにかな?」
秦・家臣A「わが秦王のご長寿を祝して貴国の城十五城を差し上げてはいかが?」
(*^◯^*)「え?それなら秦の都・感陽ちょーだい♪」
秦・家臣A「む、無理に決まってるだろう!」
(*^◯^*)「じゃあこっちもあーげない!」キャッキャッ

彡()()「(…こいつといると疲れるわ…)」

63: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:32:38 ID:VOs
【黽地の会】3
藺相如が趙に仕えてから数年経ちその間に秦がたびたび侵攻してきた。
ある時、秦から和議の使者がきて黽地にて両国の友好を深めるため会談を開きたいと言ってくる。
しかし趙王は気が向かない。
和氏の壁の件といい秦たびたび攻められ城も奪われしかも黽地は秦領内で生きて帰れないかもしれない。
だが趙の大将軍・廉頗が

廉頗「ここで行かなければ秦はつけあがり他の諸侯も趙を侮るでしょう」

と言い藺相如もこれに賛同した。
趙王は意を決して黽地向かうことを決め、三十日以内に帰らなければ太子を王に立てて敵討ちせよと言い残した。
共には藺相如を連れていき趙を出た。
そして黽地につき秦王が歓迎しさっそく宴が開かれた。
宴もたけなわとなった時、秦王が

秦王「趙王どのは音楽が好きだと聞いています。一つ両国の友好のために琴を弾いていただけませんか?」

趙王「…分かりました」

仕方なく趙王は琴を弾き、その直後、秦王は記録官に国史へ“秦王 趙王に命じ琴を弾かせる”と書くように言った。
秦は趙を臣下どころか楽士(宴会などで音楽を弾く使用人)扱いし見下そうとしている、と見た藺相如は秦王に近づいた。

64: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:33:24 ID:VOs
【黽地の会】4
藺相如「貴国では宴席で瓦盆を叩くと聞いています。両国の友好を祝してぜひ叩いていただけませんか?」

確かに秦にはそのような風習があったが、中原諸国では下品とされる行為で、ましてや王に頼むの無礼なこと。

秦王「なんだと!無礼であろう!」

秦の家臣たちもこれに怒り藺相如に掴みかかりそうな勢いだったが

藺相如「私は今秦王の五歩以内の距離にいます。もし承諾いただけなければ命をいただきます」

藺相如の勢いに圧倒されて秦王は仕方なく瓦盆を叩いた。
藺相如は記録官に“秦王 趙王のために瓦盆を叩く”と記録させ秦王さまのおかげで宴席は盛り上がったと言った。
そして秦の家臣が

秦・家臣「趙王さま」

趙王「なにかな?」

秦・家臣「わが秦王のご長寿を祝して貴国の城十五城を差し上げてはいかが?」

すかさず藺相如が

藺相如「貴国こそ趙王のご長寿のために首都・感陽を差し上げてはいかが?」

と返し秦の家臣は黙ってしまった。
終始藺相如の機転により最後まで秦は趙を格下扱いできず、黽地から帰国する際も警戒を怠らず無事に趙へと帰還を果たした。
趙王はこの功績により藺相如を上卿(大臣)に取り立てた。
同じ上卿の廉頗より上の位になった。

68: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:37:53 ID:VOs
【刎頸の交わり】(ふんけいのまじわり)1

(●▲●)「・・・なぜだ・・・」

部下「廉頗さまどうしたのですか?」

(●▲●)「私は趙の将軍として数々の功績を挙げた・・・」

(●▲●)「それなのに口先だけの藺相如より同じ位…いや私より高い位なんて、納得出来ん」

部下「ごもっともです」



(●▲●)「こないだまで食客だったやつよりなんで俺のが位下なんだ!」

(●▲●)「口先だけで出世したなんて納得いかんぞ!」

同僚「そ、そうだよな(また始まったよ…)」

(●▲●)「いいか!?今度あいつに会ったら思いっきり辱しめてやる!!」



(*^◯^*)「え?廉頗将軍が僕をそんな風に?」

部下「はい…何か善後策を考えなければ…」

(*^◯^*)「・・・」

(*^◯^*)「今日から僕は病気なんだ!」

部下「え?」

(*^◯^*)「病気だから家を出ないで大人しくしてよーっと!」

部下「…」

70: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:41:16 ID:VOs
【刎頸の交わり】2
部下「ご主人さま、ずっと引きこもってはお体に良くありません。今日はいい天気ですしたまには外へ出掛けてはいかがでしょう?」
(*^◯^*)「そうだなぁさすがに家だけの生活は飽きちゃったんだ…よし!外へ出掛けよう!」

(*^◯^*)「う~んやっぱり外はいいなぁ!野球日和なんだ!!」
部下「ん?向こうから来る方は…」
(●▲●)
部下「!?ご主人さま廉頗将軍です!」
(*^◯^*;)「え?弱ったんだ…仕方ない…隠れよう」
部下「え?…何もそこまで…」
(*^◯^*)「いいから!」ササッ
ズズズ…(●▲●)「…」

(*^◯^*)「ふー廉頗くんに会わなくてすんだんだ!じゃあ家に帰ろうか」
部下「……」

……

部下「ご主人さま…」
(*^◯^*)「うん?どうしたんだ??」
部下「我ら家臣一同、ご主人さまに話があって皆集まっております。すぐに来ていただけませんか?」
(*^◯^*)「もー今から寝ようとしてたのに仕方ないなぁ早めに話終わらせてね?」

(*^◯^*)「みんな話ってなーに?」キャッキャッ
部下A「ご主人さま…私たちが家を捨ててまでご主人さまに仕えるのはご主人さまの高義をお慕いしてるからこそです」
部下B「今ご主人さまは廉頗将軍より位が上なのに辱しめを恐れ逃げ隠れなされています…」
部下C「今日の昼間の行動を見て私たちはもうご主人さまのお姿に我慢できません。全員お暇をいただきたいと思ってます。」
??「廉頗もおかしいよ…」

(*^◯^*)「…そうなんだ…」

(*^◯^*)「部下くん達は秦王と廉頗くんどっちが手強いと思う?」

部下A「それは秦王です。」

(*^◯^*)「僕はその秦王と二度にわたって堂々と渡り合ったんだよ?(エッヘン)なんで廉頗くんに恐れるの?」
部下B「…」
(*^◯^*)「あれほど巨大な秦が趙を攻めきれてないのは僕と廉頗くんが頑張ってるからなんだ」

部下C「…」

(*^◯^*)「今僕と廉頗くんが争ったらどうなる?秦がたちまち侵攻してきて趙が滅んじゃうんだ。僕が争いを避けるのは個人の争いより国家の方が大切だからなんだ。みんな分かってくれた?」
部下一同「…そのように深く考えておられたとは知りませんでした…ご主人さま今夜の無礼をお許しください」
(*^◯^*)「ええんやでなんだ!」

71: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:43:05 ID:VOs
【刎頸の交わり】3
(●▲●)「……藺相如どのがそのように考えていたのか……」

同僚「うむ。宮中この話で持ちきりだよ」

(●▲●)「……これから藺相如どのの屋敷に向かい会いに行こうと思う…すまないがあなたも一緒に来て取り次いでいただけないか?」

同僚「分かった…一緒に行こう」



(*^◯^*)「え?廉頗将軍と会ってくれって?」

同僚「そうなんだ。ぜひ会ってくれ」

(*^◯^*;)「う~ん会わない方がいいと思うけど」

同僚「しかし廉頗将軍も一緒にここまで来て玄関で待っているのだ」

(*^◯^*)「え?廉頗くんも一緒に来てたんだ?さすがに趙の総司令官を追い返せないんだ」

(*^◯^*)「よし!会うんだ!」



(*^◯^*)「お待たせ廉頗くん!」

(●▲●)「藺相如どの…これを…」

ムチダシー

(*^◯^*)「?廉頗くん?この鞭はなに?」

(●▲●)「私は藺相如どのの深い心を知らずにずっと愚かな態度をとっていました…この鞭で気のすむまで叩いてください…これでもあなたに与えた屈辱を償えると思えませんが…」

(*^◯^*)「何を言うんだ廉頗くん!廉頗くんがいるから他国は手を出せないんだから!今までのことなんて全然気にしてないんだ!」

(●▲●)「藺相如どの…私はあなたの為ならばこの首を刎ねられても悔いはありません」

(*^◯^*)「僕も将軍のためならば、喜んで首を刎ねられるんだ」キャッキャッ

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72: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:46:47 ID:HhK
藺ポジハメすこ

73: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:50:38 ID:VOs
すまんななかなか投稿されないからちょっと小出しになるンゴ…
【刎頸の交わり】4
藺相如と廉頗の故事。
廉頗は藺相如が自分より位が上なことに誰構わず不満を漏らしていた。

廉頗「俺は趙の総大将として戦場で数々の功績を挙げてきた!それなのに口先だけの藺相如よりなんで位が下なのだ!」

廉頗「皆のもの見ていよ!今度あいつに会ったら必ず辱しめてやる!」

この話は当然藺相如にも伝わり、廉頗と会わぬように病気と称して屋敷に篭り、宮中に参内するときも廉頗が居ない日を見計らうようにしていた。
ある日、馬車で外へ出た藺相如は偶然に廉頗と会いそうになり藺相如はすぐにわき道に隠れた。
これを見た家臣一同はその夜、藺相如に話を申し入れた。

74: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:53:55 ID:VOs
【刎頸の交わり】5
部下たちは

部下「我々が親戚縁者の下を離れあなたに仕えるのは、あなたの高義を慕っているからです。しかし今日のご主人さまの行いは匹夫(取るに足らない男)でさえも恥じ入るような行いです。
なのにご主人さまは全く恥じるそぶりも見せませぬ…
最早我慢できません。
全員お暇をとらせていただきとうございます。」

藺相如「そうか……お前達、秦王と廉頗将軍ではどちらが恐ろしいか」

部下「もちろん秦王です」

藺相如「私はその秦王と二度にわたって堂々と渡り合った。
この相如は役立たずとはいえ廉頗将軍を恐れる訳があろうか。
思うにあの秦が趙を攻め切れていないのは、私と廉頗将軍が健在であるからこそだ。
いま私と将軍が戦えば、両虎相討つようにどちらも生きるということはない。
私がこのような行動をとるのは、個人の争いよりも国家が大切だからだ。分かってくれ」

これを聞いた部下たちは藺相如の思慮の深さと器量を感じ入り、頭を下げた。

75: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:55:09 ID:VOs
【刎頸の交わり】6
この話は宮中でも噂となり、これを聞いた廉頗は心打たれ、自らを恥じて藺相如の屋敷を訪れた。
そして藺相如の前に肌脱ぎして座し、背負っていた茨の鞭を差し出した。

廉頗「藺相如どの、あなたのお心を知らずに愚かな態度を取ってしまい申し訳ありませんでした。この鞭で気の済むまで打ってください。しかし貴方に今まで与えた屈辱を考えればそれでも足りません」

藺相如「何をおっしゃいます!あなたがいるから他国は趙に手を出せないのです。」

と廉頗は快く許した。
廉頗はさらに心を打たれ

廉頗「藺相如どの…あなたのためならばこの首を刎ねられても悔いはございません」

藺相如「私も将軍のためならば、喜んで首を刎ねられましょう」

と誓った。
こうして二人は互いのために頸(首)を刎ねられても悔いはないとする誓いを結んだ。
これが【刎頸の交わり】の由来。
藺相如とこのエピソード好きだからつい長々と書いてしまったわ

76: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:56:58 ID:VOs
【馬鹿】

彡(^)(^)「権力サイコーやwww」

彡(゚)(゚)「思えば始皇帝にこき使われ始めてから数十年。ワイもここまでの権力を持つようになったか」

彡(゚)(゚)「ワイがどの程度の力持ってるか改めて確認したいなぁ」

彡(^)(^)「せや!明日アホ皇帝の前でワイの力どの程度か確認したろ!」

~翌日~

(●゚◇゚●)「うん?趙高なにニヤニヤしてんの?」

彡(^)(^)「いやぁ陛下!今日は珍しい馬を手にいれたのでぜひ陛下に見せたいと思って連れてまいりました!」

(●^◇^●)「え?本当?!ちょうど退屈してたし見せて見せて!」

彡(゚)(゚)「こちらです」


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(●゚◇゚●)「……馬?」

彡(゚)(゚)「え?は、はい?馬です…(あれ?単なる鹿連れてきたはずなのに…こんなやつ連れてきたっけ…?)」

(●゚◇゚●)「これ馬じゃないよ…」

彡(^)(^)「いやだなぁこれ馬ですよぉ!みんなもそう見えてるはずですよ!」

彡(゚)(゚)「(ちょうどいい機会や…ワイの言うとおり馬と答えず鹿って答えるやついたら今後ワイに逆らいそうやしあとで殺ったろ)」

(●゚◇゚●)「いやこれツバメだよ」

(☆…●)「兎だよ」

(●▲●)「鯉だね」

( ・`ω・´)「虎だぞ」

('ω`)「コアラ…」

(*^◯^*)「星なんだ!」

彡()()「(こいつらなに言ってるんや?!頭おかしい!?)」

77: 名無しさん@おーぷん 2016/11/04(金)23:58:51 ID:VOs
【馬鹿】
秦の宦官で悪臣と名高い趙高の故事。
秦が天下統一し始皇帝は数々の事業に着手した。
しかしその負担は国民への犠牲が多く不満続出していた。
そして全国を巡幸中に始皇帝が急死した。
だがこの急死は始皇帝の末子・胡亥、趙高、丞相・李斯(りし)しか知らず趙高はこれを利用し謀略する。
本来であれば長男の扶蘇が後継者となるはずが末子の胡亥が後継者となるよう工作し扶蘇は始皇帝の遺言だと偽り自殺させる。
趙高はさらに二代目皇帝となった胡亥を利用し他の公子や不平を漏らす者を次々と処刑していき恐怖政治となっていく。
そんな中、始皇帝の頃から貯まっていた国民の不満が爆発し史上初といわれる農民反乱“陳勝・呉広の乱”が起こる。
陳勝・呉広の乱は半年あまりで鎮圧に成功したがその乱は各地に飛び火していたため戦国時代に逆戻りになりつつあった。
このような状態の中でも趙高は二世皇帝・胡亥に反乱などの事実を伝えずに毎日酒と女で遊ばせていた。
丞相・李斯は国の不安定な状況を胡亥に伝えるためたびたび上奏書を提出するが、すべて趙高が握りつぶした。
そればかりか趙高は李斯に言われなき罪を被せ処刑してしまう。
こうして趙高は丞相となりさらに権力を意のままに操れるようになった。
しかし政争が行われてた間に反乱軍は増大し都・感陽のすぐ近くまできていた。
趙高もこの状況を不安視し、胡亥を暗殺し反乱軍に協力しようと画策した。
しかし誰が自分の計画に味方するか分からないので、一計を案じた。
趙高は二世皇帝・胡亥やその他の家臣達の前で珍しい馬を見せるといいさっそく連れてきた。
しかしそれはどう見ても馬じゃなく鹿であった。

胡亥「これは鹿ではないか?」

趙高「いえこれは馬でございます。そなたにはどう見える?」

家臣A「これは鹿です」

趙高「そなたは?」

家臣B「…馬です」

趙高はこの場ではちょっとした余興ですませたが、そのあと鹿と答えた家臣を逮捕し罪を着せて処刑した。
【馬鹿】という言葉この時生まれた。
権力に恐れ白い物でも上が言えば黒という意味で、まあ現代ではけなす言葉になってるけど
この後、趙高は二世皇帝・胡亥を暗殺し新たに傀儡皇帝として子嬰を立てる。
しかし趙高は反乱軍に取り入れようしていた。
子嬰は趙高の謀略を見抜き一計を案じ趙高が自身の屋敷に訪れさせ一人になったところ見計らい殺害する。
悪臣を倒し国を建て治そうとするが時すでに遅し秦はあえなく滅亡する。

78: 名無しさん@おーぷん 2016/11/05(土)00:01:09 ID:WbH
やっぱ宦官ってクソだわ

85: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:04:23 ID:LIM
【鴻門の会】(こうもんのかい)1
范増(はんぞう)「劉邦(りゅうほう)は危険です。この場で殺しましょう」
項羽(こうう)「あんな卑屈な男の何をそんなに恐れるんだ…」

范増「今後生かしておくと項羽さまのためになりません。」
項羽「分かった。范増に従おう」
項羽「宴席を設けて項荘に剣舞させ油断してるとこをそのまま斬らせればいいな?」

……
彡(^)(^)「こ、項羽さま!宴会にお招きあ、あ、あ、ありがとうございます!」
項羽「ははは!劉邦!そんな固くならなくていいだろう!まあ気軽に楽しんでくれ!」
ワイワイガヤガヤ

……
項羽「宴もたけなわとなったとこだし余興がほしいなぁ項荘に剣舞させようか」
彡(^)(^)「あ!いいっすね!」
J( 'ー`)し「・・・」
シャキーン
張良「(これは劉邦さまを殺す策略!?…助けを呼ばなきゃ!)」

(●゚◇゚●)「う~んお腹すいたなぁ」
張良「樊?(はんかい)どの!」
(●゚◇゚●)「あれ?張良さん?鴻門の会に出席してるんじゃなかったの?」
張良「劉邦さまが危ない!すぐに来てくれ!私は怪しまれないように先に戻る!」
ダー
(●゚◇゚●)「劉邦のアニキがピンチだって!?」
(●゚◇゚●)「すぐに行かなきゃ!」(使命感)
ドドド
(´・ω・`)「あ!樊?さん!ちょうど良かった!いい肉とお酒手に入りましたよ!よかったら一緒に食べません?」
(●^◇^●)「え?本当!食べなきゃ!飲まなきゃ!」(使命感)

張良「なにしてっだ樊?は…」
彡(^)(^)「剣舞っておもしれぇーwww」
J( 'ー`)し「・・・」
ビュンビュン ブス!彡((^))((^))
張良「あっ…(察し)」
J( 'ー`)し「あっワリ」
┏━━━━━┓
┃  /  \  ┃
┃/      \┃
┃ 彡(^)(゚) n.┃
┃..彡  と( E)┃
┃γ    y / ┃
┃/     |ヽノ ┃
┗━━━━━┛

86: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:05:40 ID:LIM
【鴻門の会】2
打倒・秦のため立ち上がった反乱軍は楚の壊王を中心に各地で激戦を繰り広げていた。
壊王は軍を二つに分け秦の領国・関中へと進軍させる。
一つは宋義が総大将を務め項羽も加わっている軍、もう一つは劉邦が率いる軍。
そして関中へ一番乗りした者が関中の王にすると約束した。
二つの軍は違うルートで進軍を開始したが、宋義率いる軍にさっそくトラブルが発生する。
宋義の下に付いている項羽は勇猛だが苛烈で短気な性格で人の下についてられるような人物ではなく、宋義が総大将なのに不満があった。
宋義が反乱の際に再興した斉と繋がってると聞きこれに激怒した項羽は宋義を誅殺し、軍を引き継ぎ総大将となった。
そして改めて出立し、関中へと向かった。
劉邦軍は進軍途中に後の漢三傑の一人張良を韓王より借り受け、張良の助言通りに動き相手を諜略し、敵を警戒しながら進んだ。
そのため遠回りになっていたが大きな問題もなく関中へと向かっていった。
結果は大方の予想に反して、劉邦が関中へ一番乗りを果たした。

87: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:06:57 ID:LIM
【鴻門の会】3
項羽は劉邦より軍勢も多く強さも上で近い道を行ったにも関わらず一番乗り出来なかった理由は上の通りの苛烈で短気な性格が原因。
行く先々で敵兵を皆殺しにしていった。
敵兵があまり抵抗せずに降伏したら

項羽「弱すぎる!」

と怒り皆殺し、かといって強く抵抗しても

項羽「俺を主として認めないのか?」

と怒り皆殺し
(どうしろと…?)
このような対応なので敵兵も必死になり頑強に抵抗していった。
遅れながら項羽軍が到着したが函谷関にはすでに劉邦軍が入っていた。
函谷関にいた劉邦軍は門閉ざし項羽軍の通行を断る。
これは劉邦がある者に言われたためである。
当然項羽は激怒し英布に攻めさせ呆気なく函谷関は落とされる。
項羽軍は一気に進軍し劉邦がいる地点までわずか二十キロの鴻門まで来て陣を置く。
そこで項羽に劉邦軍の曹無傷(そうむしょう)というものからの密使がきた。
劉邦は関中の王の座を狙い秦王・子嬰を宰相に迎え秦の財宝を独り占めするとのしらせを受ける。
しかしこれを項羽軍の軍師・范増が調べ嘘であると知る。
だが劉邦は根っからの女好きで徒党を組みこそ泥のような真似をしていたにも関わらず秦の首都・感陽に入っても金銀財宝、女にも手を出さないで聖人君子のように振る舞っていると聞き野心ありと判断、項羽に劉邦軍を撃滅するべきだと進言する。
これを聞いていた項羽の叔父・項伯は劉邦側にいる親友の張良だけでも助けたいと思い夜に劉邦陣営へと向かう。
張良に項羽は劉邦を討ち取る気だから巻き添えを受ける前にここから脱出し自分についてきてくれと請うが、張良は義に欠けると断り
劉邦にこの件を伝えた。
劉邦は驚き自ら項伯に弁明した。

劉邦「自分は項羽将軍に逆らう気はこれっぽちもない。宝に一切手をつけず項羽将軍が来るのをお待ちしてました。函谷関に兵を置いたのは盗賊から守るため、非常時のために置いただけです。項伯どのから将軍にそうお伝え下さい」

項伯はこれに納得し改めて劉邦直々に項羽の元へ行き釈明する必要があると言い劉邦もこれを承諾。
項伯はさっそく項羽の陣へ戻り項羽の怒りをなだめ劉邦と会って話すように伝える。
項羽はこれを承諾したが、范増は劉邦を危険視していた。
范増は会見の場で頃合いを見て合図を送るので項羽自らの手で殺すように進言し、項羽もこれを受け入れた。

88: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:09:54 ID:LIM
【鴻門の会】4
数日後、劉邦は項羽がいる鴻門へ軍勢百騎を連れ向かった。
このなかには張良、劉邦の義兄弟で勇将と名高い樊?がいた。
しかし陣の中へは劉邦と張良の二人しか入れなかった。
劉邦は項羽の前でへりくだった態度を取った。

劉邦「お互い協力し秦打倒のため立ち上がったのにつまらぬ者のたわ言によって両者の関係にヒビが入ったのは残念でなりません」

項羽「それは曹無傷が言ったことだ。曹無傷が言ってこなければ私は疑ったりしなかった」

項羽「宴席を設けている。改めて戦勝を祝おうではないか」

こうして鴻門の会が開かれ、劉邦はへりくだり項羽はそれで上機嫌になっていた。
そのため范増が合図を出しても項羽は完全に劉邦を敵として見ず、殺す気は失せていた。
焦った范増は中座し項荘を呼び、余興の剣舞と偽って劉邦を殺せと命令する。
そして項荘は剣舞を披露すると言い劉邦に近づこうとする。
嫌な予感を感じた項伯は自分が剣舞の相手をするといい劉邦に近づけまいと必死に項荘の相手をした。
そこで張良は厠にいくふりをし、陣の外にいる樊?に助けを求めた。
上の(●゚◇゚●)と違い樊?は護衛の兵をなぎ倒しすかさず鴻門の会へと乱入した。

89: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:11:21 ID:LIM
【鴻門の会】5
項羽「お前は誰だ?何しにここへきた?」
樊?「私は沛公(劉邦)の家来・樊?と申します!戦勝の宴なのに我々に家来にはなんの振る舞いもない!お流れを頂戴しとうございます!」

すごい剣幕で喚き剣舞も中止してしまった。

項羽「よし!たっぷりと酒を飲ませろ。飲み残しは許さんぞ」
樊?は大きな盃に入った酒を軽々と飲み干し続いて豚の生肉が出てそれを一気に平らげた。
気持ちいいくらいの食いっぷり飲みっぷりに感心した項羽はもう一杯酒を勧めた。
樊?「私は死すら恐れませんのに、どうして酒を断る理由がありましょうか。
秦王は暴虐で、人々は背きました。
懐王は諸将に、先に咸陽に入ったものを王にすると約束しました。
沛公は先に咸陽に入りましたが宝物の略奪もせず、覇上に軍をとどめ、項羽さまの到着を待っていました。
函谷関に兵を派遣したのも、盗賊と非常時に備えるためです。
未だに恩賞もないのに讒言を聞き入れて功ある人を殺すというのは秦の二の舞ではありませんか?」
痛いところをつかれた項羽は
項羽「そなたは何か勘違いしてるようだな。私はそんな気はないぞ」
樊?「そうですか。私の勘違いでございましたか。お許しくださいませ」
項羽「そんなに沛公が心配ならここにいることを許そう」
と言った。
それから間もなく劉邦は宴席を中座しそれに樊?も続いた。
なかなか帰ってこないので張良が様子を見に行くといい中座した。
そして宴席に戻った張良は劉邦は酒に酔い気分が悪くなったので失礼があってはならぬとすでに自分達の陣へ帰ったと項羽たちに伝える。
そして劉邦からの贈り物があるのでとそれを渡し張良も帰っていった。
項羽は贈り物見て上機嫌になった。

項羽「ほうなかなか良い品ではないか。これは亜父への献上品だ。受けとってくれ」
※亜父(あふ)
范増のことを指し、父の次に尊敬する人
贈り物を差し出された范増はそれを床に叩きつけ壊し始めた。
項羽「なにをする!?亜父!?」
范増「こんな小僧と謀り事などできぬ!」
と言い捨て宴席を立ち去っていった。
范増「このままでは劉邦が天下をとり項羽は滅ぼされるだろう」
と嘆いたという。
こうして劉邦は最大の危機を乗り切ることに成功した。
それは優秀な部下のおかげである。
ってめっちゃ長くなってすまんな…
鴻門の会までの経緯話すのが無駄に多すぎちゃった…
この後の展開を見ると范増の予感が的中しまくりなのでこの鴻門の会が劉邦を倒す絶好の機会だったな

90: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:13:12 ID:LIM
【韓信の股くぐり】1

(ヽ*´◯`*)「あー腹減ったんだぁ…」

(*^◯^*)「あっ!奥さん奥さん!ご飯くーださい♪」

奥さん「無職の居候なのに何言ってるの…?」

(*^◯^*)「しょーがないんだ…今は僕に合ってる仕事がないから…あ!でも時期がきたらその内スターになるから大丈夫なんだ!」キャッキャッ

奥さん「…せめて家事くらい手伝いなさいよ…」

(ヽ*´◯`*)プイ

奥さん「・・・」

……
(*^◯^*)「追い出されちゃったんだ…」

(*^◯^*)「う~んしょーがないか…何もしてなかったし」

(ヽ*´◯`*)「うっ!…腹減ったんだ…」

婆さん「あんた腹減ってるんでしょ?はいこれ」

オニギリー

(*^◯^*)「え?!食っても良いのか?!」

婆さん「いいよ。あんた見てると可哀想だからねえ…出来るだけ毎日食べさせてあげるよ」

(*^◯^*)「(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)」

(*;◯;*)「ありがとうなんだ…スター☆になったらお婆ちゃんに恩返しするんだぁ…」

婆さん「馬鹿いうんじゃないよ。自分の飯も満足に用意出来ない能無しが…(呆れ)」

(*^◯^*)「うめぇーんだ♪」

……
………

91: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:14:39 ID:LIM
若者A「おい韓信がこっちに歩いてくるぜ」
(*^◯^*)
若者B「あいつ毎日貧しい婆さんにメシ恵んでもらってるんだってな?」
若者C「けど生意気に剣は持ってるんだよなぁちょっとからかってやろうぜ?」
若者A「よーし!おい韓信!」
(*^◯^*)「ん?なに??」
若者A「お前生意気にいつも剣さしてるよな?」
(*^◯^*)「うん!いいでしょ?」キャッキャッ
若者A「その剣はなんのために持ってんだ?ただの飾りじゃねえだろ?度胸があったら俺を刺してみろよ??」(ゲス顔

(*^◯^*)「え…」

若者B「通行人の皆ー今から韓信が剣技を披露するぞー!」

若者C「どうしたんだよ?あいつを刺せねえのか?」

(*^◯^*;)「えぇ…いきなり言われても刺せないんだ…」

若者A「あ?刺せないだと?刺せないなら俺の股くぐれよ。そしたら許してやるよ」

(*^◯^*)「分かったんだ」キャッキャッ

若者A「はぁ?」

マタクグリー

若者B「本当に股くぐりやがったwww」

若者C「こんな臆病なやつ見たことねえwww」

ゲラゲラゲラ

(*^◯^*)「…」

……
婆さん「あんた…本当に情けないねぇ…」

(*^◯^*)「あ!お婆ちゃん!こんにちはー見てたんだ?」

婆さん「なんであそこまでされて黙ってるの?あんなやついっそのこと刺してやればいいのに…」

(*^◯^*)「…」

(*^◯^*)「恥は一時、志は一生なんだ」

婆さん「え?」

(*^◯^*)「あの時僕が一時の怒りであの子を刺し殺してもなんの得もないしそれどころか周りに恨まれるだけなんだ」

(*^◯^*)「うわぁ頑張ろう ビックになろう」

92: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:15:33 ID:LIM
【韓信の股くぐり】2
漢三傑の一人韓信の故事。
韓信は若い頃、貧乏でろくに働きもせず他人の家に居候しながら生活していた。
ある亭長(最下級の役人)の家に転がり込んだが、居候の身ななのに働きもしないで家事の手伝いもしないので亭長の妻は怒りメシを与えなくなった。
韓信は仕方なくそこから出て浮浪者の身になった。
ろくに食べないで数日放浪してる中、韓信は老婆から数十日間メシを恵んでもらうことになった。
韓信は

韓信「このご恩は必ず返す」

といい老婆は

老婆「返されるなんて期待してないよ。あんたが可哀想だからやっただけだよ」

と言った。
そんな生活を続けていたので韓信の評判は最悪だった。
ある時、韓信は上のように街の若者に喧嘩を売られる。
しかし韓信は志がある身で、このような場所で命のやり取りをしても仕方ないと判断し言われるままに若者の股をくぐった。
それを街中でやったので人々はあざけり韓信を股夫(こふ)と呼ぶようになった。
しかし韓信は

韓信「恥は一時、志は一生。ここでこいつを切り殺しても何の得もなくそれどころか仇持ちになってしまうだけだ」

と冷静に状況を判断していた。
韓信はそのあと楚→漢に仕え楚漢戦争の中心的な人物となり王を名乗るまでに大出世を果たす。
この故事は将来に大望のある者は、目の前の小さな侮りを忍ぶべきという戒めである。
後に韓信は食事を与えてくれた老婆に感謝の意味で千金を。
股くぐりしろと言った若者には学ばせてもらったとの意味で中尉(警察長官)に任命。
そして居候させてくれた亭長に面倒見るなら最後まで見ろと百銭だけを渡した。
(なんかなぁ…)
韓信とかいうニートの星。
しかし呂尚といい韓信といいなんで働かないやつが多いんや…

93: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:16:16 ID:LIM
【国士無双】1

(*^◯^*)「…」

(*^◯^*)「あ!項羽さま!僕の話聞い…」

\(*^◯^*)/
===( ・`ω・´)「……」

(*^◯^*)「う~ん見向きもしてくれないんだぁ…楚に仕えてから結構経つけど、献策しようとしてもずっと無視されっぱなし…楚は僕のいるべき場所じゃないのかな…」

(*^◯^*)「ん…?なんだこのチラシ?」

┏━━━━━┓
┃Vやねん!漢!┃
┃              ┃
┃ 彡(^)(゚) n.┃
┃..彡  と( E)┃
┃γ    y / ┃
┃/     |ヽノ ┃
┗━━━━━┛

(*^◯^*)「これは漢王になった劉邦さんの兵隊募集のチラシなんだ」

(*^◯^*)「……ここにいても項羽さまは話を聞いてくれないしスター☆なんて夢のまた夢なんだ…」

(*^◯^*)「よし!漢王さまに仕官するんだ!」

……
………
(*^◯^*)「…」

(*^◯^*)「あれ?」

夏候嬰(かこうえい)「お前ら十三人は連座制のためこれから斬首に処す!」

(*^◯^*)「なにいいいいいいいいいいいっ!!?」

95: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:18:28 ID:LIM
【国士無双】2
夏候嬰「まずお前からだ!」

(*^◯^*)「…その前に聞きたいんだけど…」

夏候嬰「なんだ?」

(*^◯^*)「漢王さまは天下を望む気はないんだ?」

夏候嬰「なんだと?」

(*^◯^*)「スター☆候補の僕を…壮士の僕を斬首だなんて漢の損失なんだ!」(キリッ

夏候嬰「それを自分で言うのか…」

(*^◯^*)「み、見る目ある人なら僕を処刑しようなんて思わないんだ!」

夏候嬰「天下を望むと言ったがそれは項羽さまのことじゃないのか?」

(*^◯^*)「違うんだ。劉邦さまがこの地で朽ち果てる気はないんだ」

夏候嬰「なに?では劉邦さまも天下を望んでいるというのか?」

(*^◯^*)「そう思ったから僕は漢に来たんだ」

夏候嬰「フム…そこまで自信たっぷりに物を言うのであればお前の処刑は延期しその能力を確かめよう」

……
夏候嬰「というわけで処刑を延期しました」

('ω`) 「なるほど。なかなか面白い男だね」

夏候嬰「今、漢に必要なのは人材です。蕭何(しょうか)どのにもぜひあっていただきそいつの能力を計ってほしいのです」

('ω`)「夏候嬰どのがそこまで言われるなら会ってみましょう」

……
('ω`)「僕は漢の丞相を務める蕭何です」

(*^◯^*)「僕、韓信!」キャッキャッ

96: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:20:25 ID:LIM
【国士無双】3
('ω`)「夏候嬰から君の話を聞いたよ。自分を処刑するのは漢の損失だとかいったんだってね」
(*^◯^*)「そらそうよ」
('ω`)「…もしかしたら命欲しさにホラを吹いたのかもしれないし、それを調べさせてもらうよ」
('ω`)「君は学問で何学んだの?」
(*^◯^*)「兵法なんだ!」
('ω`)「ふーん。なんのために?」
(*^◯^*)「スター☆になるためなんだ!」
('ω`)「……誰の兵法書を学んだの?」
(*^◯^*)「すべてなんだ!(エッヘン)」
('ω`)「え!?冗談でしょ?!」
(*^◯^*)「本気なんですけど?(半ギレ)」
('ω`)「じゃあ確かめさせてもらうよ…兵法書持ってきて」

……
………
('ω`)「……すごい……本当に兵法書を全部覚えてる…」
(*^◯^*)「頑張ったんだ!」
('ω`)「けど全部学んだからといっても昔、兵法学の天才と言われた趙の趙括(ちょうかつ)は長平の戦いで秦の白起(はくき)に敗れてるけど…」
※長平の戦い
春秋戦国時代の趙と秦の戦いでこの戦いで指揮した趙軍の趙括は四十万の大軍を率いていながら名将・白起率いる秦軍に敗れた。

(*^◯^*)「あれは兵法を丸暗記してただけなんだ。戦は四季、地形、状況によって応用するべきなのに趙括くんは教科書通りに動いてしまったんだ。それを白起くんに手を読まれてしまい裏をかかれたんだ。敗れるのは残念でもないし当然」
('ω`)「(この人天才…かも?)」
('ω`)「君はスター☆になりたくてここにきたんだっけ?」
(*^◯^*)「そうなんだ!」キャッキャッ
('ω`)「スター☆にしたら漢に尽くすことできる?」
(*^◯^*)「できらぁ!」
('ω`)「分かりました。あなたを漢王に推挙します」

……
彡(゚)(゚)「そんな優れた男なんか。う~んけど項羽に仕えて雑兵のままやろ?あかんやつちゃう?」

('ω`)「韓信の能力に気づかなかったんでしょう。彼ほどの男ならどこの国でも重要な役職につくはずです」

彡(゚)(゚)「ほーん…とりあえず食糧官にでもさせるか」
※食糧官
年貢米を取り立てる役目。

('ω`)「え…?…もっと重要な役職をつかせていただきたいんですが…」

彡(゚)(゚)「まあまだそのなんとか信のこと全然分からんから様子見やな」

('ω`)「……」

97: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:21:24 ID:LIM
【国士無双】4
(*^◯^*)「…」

('ω`)「韓信くん…」

(*^◯^*)「あっ!蕭何くん!こんにちはなんだ!」

('ω`)「真面目に食糧官の仕事こなしてるみたいだね…ごめんね…韓信くんをもっと重要な役職につかせたいけど漢王がなかなか了承してくれなくて…」

(*^◯^*)「仕方ないんだ…いきなり見ず知らずの者を抜擢させるのは難しいもんね」

('ω`)「必ず近いうちに韓信くんをもっと重要な役職に取り立ててくれるようにするからもう少しだけまってね」

(*^◯^*)「分かったんだ」

('ω`)「またね」

(*^◯^*)「といっても難しいよね…もしかしたら漢は僕のいるべきところじゃないのかもなぁ…」

(*^◯^*)「・・・」

(*^◯^*)「僕自身、漢を出る喜びがあった」

……
………
('ω`)「え!!!?韓信くんが出てった!!!!??」

部下「はい。今朝早くに出ていったそうです」

('ω`)「大変だ…彼を失ってはいけない…すぐに馬を出せ!僕が追いかける!」

……
('ω`)「あっ!いた!韓信くーん!」

(*^◯^*)「あっ!蕭何くん!?」

('ω`)「黙って行くなんてあんまりだよ」

(*^◯^*)「…蕭何くんに高く評価してもらったのはありがたいけど、僕はこのまま僻地で食糧官で終わる気はないんだ… 」

(*^◯^*)「賢君に仕えて自分の才能を発揮できる場所を与えられてスター☆になりたいんだ」

('ω`)「分かってるよ。だからこうして追ってきたんだよ」

('ω`)「その才能をぜひ漢のために使ってほしい…もう一度、漢王に韓信くんを強く推挙する!それでダメなら一緒に漢を出よう!!」

(*^◯^*)「蕭何くん…そこまで僕を…分かったんだ!蕭何くんを信じ漢に戻るんだ」

('ω`)「よかった…じゃあ行こう!」

98: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:24:48 ID:LIM
【国士無双】5
彡(゚)(゚)「さぁー会議始めるやでー…あれ?蕭何はどうしたんや?」
部下「昨日から姿が見えません。昨日、関を出るのを見ましたのでここから逃げ出したのでは…」

彡()()「ファッ!?蕭何は国造りに欠かせない男やで!!?兵挙げた当初から一緒にやってきたのになんでや…」
('ω`)「漢王、ただいま戻りました」
彡()()「っているやんけ!?」

彡(゚)(゚);「蕭何どういうことや?関を出て逃げ出したりして…」

('ω`)「逃げ出したんじゃありません。ある人物を追ってたんです」

彡(゚)(゚)「ある人物を?誰や?」

('ω`)「韓信です」

彡(゚)(゚)「韓信!?この前、食糧官にしたやつか?!」

('ω`)「彼こそ国士無双です。二人といない人物です」

彡(゚)(゚)「あいつそんな優秀な食糧官やったんか…」

('ω`)「…いえ食糧官じゃなく…軍事です。兵を率いることで右に出るものはいないでしょう」

('ω`)「わが軍に個人で強いものがいても、兵法の知識があって兵を動かせる将がおりません。漢王はこのままこの地で老いて一生終える気ですか?」

彡(゚)(゚)「んなわけないやろ!本来ならワイが関中の王になるはずだったやんけ!ここで一生終われるわけないやろ!」

('ω`)「ならば項羽と戦せねばなりません。わが軍に項羽と戦って勝てる将がいるでしょうか?」

彡(゚)(゚)「……」

('ω`)「それを出来るのが韓信です。ぜひ彼に重要な職務を」

彡(゚)(゚)「わ、分かったわ…お前に免じて将軍にするわ」

('ω`)「ただの将軍じゃダメです。大将軍にしてください」

彡(゚)(゚);「え!?大将軍は国の兵権を預けることになるやんけ!!ついこないだ雑兵だったやつなのに兵権任せるんか!!??」

('ω`)「さきほども申しましたが彼こそ国士無双です。必ず項羽を倒してくれるでしょう」

彡(/)(\);「分かった…分かったやで…韓信を呼んで大将軍にするわ」

('ω`)「それが漢王の悪い癖です。そのように礼儀無く投げ槍で任命しようとするのでは無礼です。まず韓信に敬意を払い日を選び任命式を開かねば」

彡(゚)(゚);「わ、分かったわ!お前に任せる!」

('ω`)「では式の日を決め、拝将台建てます」

99: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:26:01 ID:LIM
【国士無双】6
部下A「今日が大将軍の任命式か…まだ誰がなるか分からないんだが…」

部下B「やっぱり樊?(はんかい)どのだろう?漢王と義兄弟であり挙兵当時から仕え漢軍一の猛将だし」

(●゚◇゚●)「え?僕が?何も聞いてないしそれはないよー」

部下A「おそらく樊?どのをビックリさせようとしてるんじゃないですか?」

部下B「漢王はそういう茶目っ気ありますし」

(●^◇^●)「そうかな?もーう漢王のアニキはそういうところ亭長時代から変わってないなぁー」

彡(゚)(゚)「では大将軍任命式を始めるやでー」

(●^◇^●)「もう僕の気持ちは決まってますよーー」

彡(゚)(゚)「では韓信!拝将台に上がってくるんやでー」

(*^◯^*)

部下A「え?誰だ?」

部下B「あれは食糧官のやつか?…なぜ拝将台に…」

(●゚◇゚●)「僕、樊?…」

彡(゚)(゚)「では本日より韓信を大将軍に任命するわ!おめでとさん」

部下A・B「え?!」

(●●●●●●●)ブォン…ブォン
8oRETXq

(*^◯^*)「スター☆への第一歩なんだ」

100: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:27:18 ID:LIM
【国士無双】7
漢王・劉邦の家臣・韓信の故事。
上述の通り韓信は始め項羽に仕えた。
しかしいくつも献策したが聞き入られず重用されなかった。
やがて秦を滅亡させ関中一番乗りにも関わらず論功行賞では劉邦は関中の一部の巴、蜀の地だけを与えられた。
そして漢中を都とし漢王となった。
しかし僻地ということと秦の元領土のため劉邦の兵がしり込みする者が続出し兵隊を募集し始めた。
韓信はそれに応募し漢王を主に変えた。
しかしそこでも雑兵のままでいた。
ある時、罪を犯し同僚十三人と共に処刑されそうになってしまう。
処刑の責任者は漢の重臣・夏候嬰であった。
韓信の処刑の順番になったとき、韓信は

韓信「漢王さまは天下を望む気はないのですか?どうしてむざむざ壮士を殺すような真似をするんですか?」

夏候嬰はこの兵は他の兵とは違うと感じとり、処刑を延期し、蕭何に推挙した。
蕭何はさっそく韓信と面会し、その才能を高く評価した。
劉邦に推挙したが劉邦は半信半疑で真剣に取り合わず結局たいして重用しなかった。
蕭何は韓信と何度も語り合いその評価は高まっていき、劉邦に何度も推挙しても役職は上がらなかった。
そんな中、韓信はついに漢を出ることを決意し逃亡を図る。

101: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:27:57 ID:LIM
【国士無双】8
その報告を聞いた蕭何はすぐさま追いかけ、追いつくと

蕭何「今度推挙してダメなら私も漢を捨てよう」

と言い説得した。
この頃、漢は故郷の恋しさ、僻地にいる虚しさが募って脱走する兵が続出していた。
姿が見えない蕭何を脱走したのでは?と思い気が動転した劉邦であったが蕭何は戻ってきた。
戻ってきたのは嬉しかったが、逃げ出そうとした行為に詰問せざるを得なかった。

劉邦「なぜ逃げ出したのだ?お前を信頼していたのに」

蕭何「逃げ出したのではありません。ある人物を追っていたのです」

劉邦「今さら誰を追うのだ?今まで何人も出ていったが追おうとはしなかったじゃないか?」

蕭何「はい。韓信を追っていたのです」

劉邦「韓信だと!?韓信はお前の推挙で食糧官にした者か?」

蕭何「彼こそ国士無双です。あの者がいれば漢王は天下を望めます」

これが【国士無双】の故事。
国士とはその国でも特に、優秀な人材で無双は二つとない並ぶものがいない。
二つと合わせたら国で一番優れてるということ。
蕭何の強い推挙によりようやく劉邦は韓信に目を向け大将軍に任命する。
韓信の故事というより劉邦の蕭何への信頼度が伺えるエピソード。
ほとんど実績もない男に国の兵権を任せるのはそう出来ることじゃないわ
劉邦は蕭何の再三の推挙で韓信を大将軍に据えたわけだから、蕭何に全幅の信頼してたと見えるな

102: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:36:06 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】
部下A・B「なんであんなやつを大将軍に…」
(●●●●●●●)ブォン…ブォン「・・・」
彡(゚)(゚)「さっそくやけど韓信大将軍の今後の方針を聞かせてクレメンス」
(*^◯^*)「はいなんだ!まず東進し天下を項羽と争うんだ!」
(*^◯^*)「漢王さまは武力・兵力で項羽とどちらが上だと思いますか?」
彡(゚)(゚)「両方ともワイのが下や…」
(*^◯^*)「僕もそうおもうんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「…」
(*^◯^*)「けど僕は項羽に仕えてたから欠点もよく知ってるんだ」
(*^◯^*)「項羽は怒ったら周りの人が全員ひれ伏すけど、事を優れた将に任せる事が出来ない。
これは【匹夫の勇】なんだ。
また部下に対して優しい言葉を掛けたり思いやりもあるんだ。
負傷者を見たら涙して自分の食事を分け与えたり女性のような情をかけたりするんだ。
優しいけど、いざ恩賞となると出し惜しみする【婦人の仁】なんだ」

彡(゚)(゚)「なんや項羽って可愛いやんけ」

(*^◯^*)「というか子供みたいなんだ・・・」
(*^◯^*)「それに各諸侯に対しての恩賞もかなり不公平なんだ。
反乱が起こる可能性が高いので進出する機会は必ず訪れるんだ」
(*^◯^*)「そして東進の話なんだけど、まず関中にいる元秦の将で三秦と呼ばれる章邯(しょうかん)、司馬欣(しばきん)、董翳(とうえい)が立ちはだるんだ。けどそんな問題視するほどじゃないね」
彡(゚)(゚)「なんでや?三人とも優れた将やろ??」
(*^◯^*)「関中の三秦は二十万の兵士達を見殺しにした将軍たちなんだ。
関中の人たちの心は離れているんだ。
その逆に漢王さまは以前咸陽で略奪・虐殺を行わなかったし人気があるため、三秦が守る関中はたやすく落ちるよ」
※秦にいた章邯は率いる秦軍二十万と共に項羽に降伏したが、暴動の気配がありと見られ章邯、司馬欣、董翳を除く秦兵二十万は皆殺しにされた。ヒェ…
彡(゚)(゚)「なるほど…納得や」

部下A「(なるほど…韓信の言うとおりだ…)」

部下B「(この男ならやれるかもしれない…)」

(●゚◇゚●)「・・・」

(*^◯^*)「それに今漢にいる兵の人たちも故郷恋しさもあって帰りたがってるんだ。この力は東進に大きな力となるんだ」

彡(゚)(゚)「(蕭何の言うとおり…こいつがいれば項羽に勝てるかも…)」

(*^◯^*)「じゃあ時が来るまで兵を訓練して漢王さまがここに来たとき外部からの侵入を避けるために焼け落とした棧道を復旧させるんだ」

彡(゚)(゚)「え?なんで棧道を焼け落とした理由知ってるんや?」

(*^◯^*)「なんで焼き払ったかちょっと考えれば分かるんだ!(エッヘン)」

彡(゚)(゚)「…」

103: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:37:32 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】2
彡(゚)(゚)「ファッ!?斉が反乱起こしたんか?!」

(*^◯^*)「思った通り反乱が起きたんだ。漢王さま!出陣命令ちょーだい♪」

彡(゚)(゚)「…はぁ?まだ棧道直ってないやん?」

(*^◯^*)「大丈夫なんだ!」

彡(゚)(゚)「??…分かった東進開始や!」


(*^◯^*)「じゃあまず章邯の弟・章平が守る散関を攻めるんだ!樊?(はんかい)くん!…協力してくれる…?


(●゚◇゚●)「…大丈夫です。命令に従います(漢王さまのためだ。まだ納得はいってないけど…)」

……
章平「ん?何か騒がしいな…」

部下「章平さま大変です!漢軍が攻めてきました!」

章平「何を言ってるんだ?漢王は棧道を復旧させてると聞いたがそんな早く直るわけないだろ?ここまで来れるわけない」

部下「…直に見ていただいたら分かります」

(*^◯^*)
(●゚◇゚●)

104: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:38:59 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】3
章平「本当に来てる…天から降ってきたのか…?」

(*^◯^*)「棧道を復興させてるのを見せておいて僕らは陳倉から通ってきたんだ」キャッキャッ

章平「……しかしこの散関は要害だ…ちょっとやそっとの兵じゃ落とせんぞ」

散関「すまんな」カンラクー

章平「なんだと?!何が起こったんだ!?」

(*^◯^*)「実は事前に漢の兵を農民や脱走兵に化けさせて散関に侵入させてたんだ。その兵たちが門番に襲い掛かって城門を開けさせたんだ」

章平「なん…だと……?」

(*^◯^*)「樊?くん!あとはよろしく!」

(●゚◇゚●)「いただきまーす(意味深)」

章平「!!!??」

┏━━━━━━━┓
┃  / \  ┃
┃ /   \ ┃
┃ 章 平 ミ┃
┃ 丿    ミ┃
┃ つ  (  ┃
┃  ) (  ┃
┗━━━━━━━┛

(*^◯^*)「どんどん攻めてくんだー!」キャッキャッ

(●゚◇゚●)「(すごい…こんな要害を数日で落としちゃった…やっぱり韓信くん凄いんだな…)」


105: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:41:29 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】4
(*^◯^*)「よし!章邯将軍が守る廃丘城(はいきゅうじょう)に来たんだ!」

(●゚◇゚●)「う~んけどここもまた要害だねー四方は山に囲まれて堀は白水川から水をひいてるみたい」

(*^◯^*)「ちょっと辺り地形を見てみるんだ」

(*^◯^*)「これが白水川かぁー水かさ高いんだね」

(●゚◇゚●)「この時期は洪水も多いみたいだよ」

(*^◯^*)「……この水を兵として使おう!」

(●゚◇゚●)「え?どういうこと?」

(*^◯^*)「樊?くん、上流の水を堰止めて(せきとめ)続けて下流の水も堰止めてくれる?」

(●゚◇゚●)「??分かった」

……
………
(●゚◇゚●)「堰止めて三日経って白水の水が溢れそうだね」

(*^◯^*)「これで準備万端なんだ。上流の堰止めを撤去して下流の堰止めで食い止められれば洪水が起きて白水川から堀に水を引いてる廃丘城はたちまち水浸しになるんだ。そうすればあの城は丸裸なんだ!」

(●゚◇゚●)「!そういうことだったんだ!じゃあさっそく実行しよう!!」

……

106: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:42:32 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】5
章邯「ん!?なんだこれは?!城中が浸水してるじゃないか!!?」

部下「堀の水が溢れかえっています!」

章邯「これではこの城を守れない!桃林(とうりん)へ逃げるぞ!」

……
章邯「残った兵はこれだけか…」

部下「…漢の兵が迫ってきてます…」

章邯「もはやこれまで…」

┏━━━━━━━┓
┃  / \  ┃
┃ /   \ ┃
┃ 章 邯 ミ┃
┃ 丿    ミ┃
┃ つ  (  ┃
┃  ) (  ┃
┗━━━━━━━┛

(●゚◇゚●)「この人が章邯将軍みたいだね」

(*^◯^*)「うん…手厚く葬ってあげよう…」

(*^◯^*)「続けて三秦の董翳くんと司馬欣くんを攻めるんだー」

……
董翳「すいません…」
司馬欣「許してください…」

(*^◯^*)「ええんやでなんだ!」

(●゚◇゚●)「(三秦をあっという間に平定しちゃった…)」

107: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:43:21 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】6
【匹夫の勇】とは勇敢だが個人的武勇にすぎない。
思慮が浅くただ血気にはやるという意味。
【婦人の仁】とは実態の伴わない女子供の優しさで部下には優しいが、いざ恩賞となると出し惜しみするという意味。
韓信はこう項羽の欠点を述べ劉邦を勇気づけた。
最初は誰もがなぜ名もなき雑兵の韓信を大将軍にと疑問だったが彼の鋭い見識、確かな戦略を聞き、納得した。
そして上述の通りあっという間に三秦の章邯、董翳、司馬欣を攻略し韓信の名と評価は瞬く間に上がり、項羽との対決に入っていく。

110: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:45:33 ID:LIM
【背水の陣】&【敗軍の将 兵を語らず】1

(*^◯^*)「楚についてる周りの国々を攻略するんだ!」

(●゚◇゚●)「魏を平定して次は趙だね。けど僕らは三万未満の兵に対して趙軍の城には二十万の兵はいるなぁ」

(*^◯^*)「……樊?(はんかい)くん。これから別動隊として二千の兵隊さんに漢の旗を持たせて趙軍が籠る城近くに伏せていてくれない?僕らが現れたら趙軍は全軍出撃させて攻撃してくるんだ。そうすれば城は空になるからその時、攻め入って漢の旗を立てて」

(●゚◇゚●)「分かったー!無茶しないようにねーー」

……
(*^◯^*)「さて趙軍の城近くに着いたね。あ、夏候嬰(かこうえい)くん!ここに陣築いてくれる?」

夏候嬰「え?ここですか?ここでは川を背にすることになりますが…」

(*^◯^*)「そうなんだ」

夏候嬰「兵法では山を背に水を前にとありますが、本当に築いていいですか?」

(*^◯^*)「うん♪」キャッキャッ

夏候嬰「(何を考えてるかわからん…韓信将軍はいつも笑ってるから余計に…)」

111: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:46:32 ID:LIM


趙・武将A「うん?漢軍が陣を築いたみたいだけど、なんだあれはw水を背にするとは兵法を知らないなw」

趙・武将B「あんな陣なら半日と持たないだろうなw」

……
趙・武将A「よし!出撃だ!一気に漢軍を攻め滅ぼすぞー!」

ドドド

夏候嬰「大将軍!趙が攻めて参りました!おそらく全軍出撃させてます!」

(*^◯^*)「よし!迎撃するんだ!ただし適度に戦ってすぐに陣へ引き返すんだ!」

ワーワー

(*^◯^*)「…そろそろ頃合いなんだ…みんなー急いで陣に引き返すんだー!」

趙・武将A「漢軍が陣に戻り始めたぞ!」

趙・武将B「このまま一気に攻め落とすぞー!」

趙・武将A「うーんなかなか抵抗が激しいな」

趙・武将B「味方の被害が多くなってきたな」

趙・武将A「仕方ない、いったん城へ引き上げるぞ」

趙・武将B「!?おいあれを見ろ?!」

112: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:48:14 ID:LIM
【背水の陣】&【敗軍の将 兵を語らず】2
┏━━━┓
┃ 漢      ┃
┗━━━┃(●゚◇゚●)



趙・武将A「城に漢軍の旗が!?」

趙・兵士A「あぁ……城が落ちたんだ…終わりだぁ…」

趙・兵士B「趙王さまも捕らえられてるに違いない…逃げろぉー」

趙・武将A「こ、こら!逃げるな!」

(*^◯^*)「敵は混乱し始めたんだー!陣から出て攻撃するんだー!!」

(●゚◇゚●)「僕らも出撃するよーー」

趙王「ぎゅん…」
趙・武将A「無念…」
趙・武将B「死ーん…」
??「コボルイッツ家七百年の歴史が…」

(*^◯^*)「勝ったんだ!」

(●^◇^●)「やったね!」

夏候嬰「…しかし未だに分かりません…なんで私たちは勝てたのでしょうか?兵法では山を背に水を前とするとあるのに…」

(*^◯^*)「いやこれも兵法書に書いてあることなんだ。孫子で“兵は死地に陥れられてはじめて生き 死地に置かれてはじめ存す”を実行しただけなんだ」

113: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:49:28 ID:LIM
【背水の陣】&【敗軍の将 兵を語らず】3
漢王の家臣・韓信による故事。
項羽は主と仰いでいた義帝を殺し、人心も離れつつあった。
漢は義帝の弔い合戦という大義名分ができ東進を開始。
三秦も破り勢いに乗っていた。
各諸侯も漢に勢いありと見て楚から漢へと鞍替えす者が続出しその軍勢は五十六万を数えた。
劉邦は反乱した斉の攻略に向かっている項羽が留守の間に本拠地である彭城を落とす。
すっかり有頂天となって軍の軍紀、風紀が乱れていた。
項羽は精鋭三万を連れすぐさま彭城へ戻り漢軍と対決。
この彭城の戦いはなんと項羽軍は三万の兵で劉邦を盟主とする五十六万の各国連合軍を破った。
項羽軍の強さもあるが大軍といっても寄せ集め集団であって上にもある通り軍紀、風紀も乱れており統制がバラバラで油断しきっていた。
そのままの勢いで項羽軍は劉邦が籠る?陽城(けいようじょう)までくる。
しかし項羽軍は韓信率いる戦車隊の前にて敗北する。
劉邦はひとまず危機は去ったが、今まで自分についていた諸侯がまたもや項羽についた。
そこで張良が項羽への包囲網を築くため周りの国を攻略するように進言する。
まず魏と趙を討つため韓信を大将に出陣。

115: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:51:08 ID:LIM
【背水の陣】&【敗軍の将 兵を語らず】4
韓信率いる漢軍は三万未満の軍勢だったため、魏は油断し舐めてかかりそこを韓信につけこまれ敗北した。続けて趙へと進軍。
趙王が籠る城に行くにはかなり狭い山道を通らなければならない。
そこを行軍中に攻められてはひとたまりもないと見た韓信はまず趙の状況を調べるために間者を放った。
城内へ入った間者はある情報を入手した。
それは趙の趙王と将軍・陳余(ちんよ)、名参謀と名高い李左車(りさしゃ)らの作戦会議の内容。

李左車「漢軍は狭い山道を通ってきます。
その山道を通るのであれば軍勢は糸状になります。
兵糧部隊が後方からくるはずですので私に三万の兵を与えてくだされば間道をつたって後方の兵糧部隊を攻撃します。
名将・韓信でも兵糧がなければ戦えません。そのあと前後から攻撃すれば逃げ場のない山道で漢軍を壊滅できるでしょう」

陳余「李左車どの。
我らは二十万を数える兵がいるのにそのような小細工はいらないでしょう。
敵は我らより圧倒的少数の兵でそれに対し奇襲して勝つなど諸侯に笑われます。」

趙王は陳余の意見を採用し、真正面から対決する作戦にした。
韓信はこれを聞いて安心し山道を通り趙軍と真正面から対立することになる。

118: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:52:37 ID:LIM
【背水の陣】&【敗軍の将 兵を語らず】5
そのあとの展開はほぼ上の通りで戦後、韓信は李左車の行方を探し始める。
李左車を見つけ李左車を師と仰ぎ今後の他国を平定する方法を聞く。
しかし李左車は【敗軍の将 兵を語らず】と言う。
戦いに敗れた者は、戦いの経緯や武勇について語る立場ではないという意味から、失敗した者が弁解がましく発言したりすべきではないということ。
それでも韓信は李左車から助言をもらいたく頭を下げた。
さすがに李左車も頭を下げられては黙ってるわけにはいかず、

李左車「知恵あるものでも千に一つの間違いがあり、愚か者でも千に一つのいい考えが浮かぶといいます。私の考えが役に立つか分かりませぬが愚か者の言葉として聞いていただきたい」

と前置きして意見を述べた。(謙虚やね)

李左車「韓信どの率いる兵は疲れ果てており、今燕や斉を攻めても長く時間が掛かり屈服させるのは難しいです。
今は兵たちを休ませるべきです。
そしてこのたびの戦いで戦死した兵の遺族をいたわり助けてあげてください。そうすれば趙の人々は食べ物、酒を献上してくるはずですのでそれを兵士たちにわけあたえるのです。
少数の兵で魏や趙を破った韓信どのの威は高く、燕や斉は恐れているでしょう。
まず燕に降伏の使者を送り降伏させ斉を孤立させるのです」

韓信はこの李左車の策を用い燕は降伏した。

120: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:54:16 ID:LIM
【四面楚歌】(しめんそか)
垓下スタジアムにて迎えた楚漢シリーズ最終戦。
先発項羽が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった。
垓下スタジアムに響く兵士のため息、どこからか聞こえる「楚も滅亡だな」の声。
無言で帰り始める武将達の中、覇王・項羽は独りベンチで泣いていた。
秦の首都・感陽で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる内川……
それを今の楚で得ることは殆ど不可能と言ってよかった。
「どうすりゃいいんだ……」
項羽は悔し涙を流し続けた。
どれくらい経ったろうか、項羽ははっと目覚めた。
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した。
「やれやれ、帰って虞美人に膝枕してもらわなくちゃな」項羽は苦笑しながら呟いた。
立ち上がって伸びをした時、項羽はふと気付いた。

「あれ……?楚歌が聞こえる…?」
ベンチから飛び出した内川が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの漢軍だった。
千切れそうなほどに漢の旗が振られ、地鳴りのように楚歌が響いていた。
どういうことか分からずに呆然とする項羽の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「覇王、守備練習だ、早く行くぞ」

声の方に振り返った項羽は目を疑った。
「は……范増?確か死んだはずじゃ…」
「なんだアゴ、居眠りでもしてたのか?」
「ち……陳平?お前漢にいるんじゃ…」
「なんだ項羽、かってに陳平を追い出しやがって」
「韓信……お前も漢に行ったはずじゃ……」
内川は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた。

1番:項羽
2番:虞美人
3番:項羽
4番:項羽
5番:烏騅
6番:項羽
7番:項羽(内川)
8番:項羽
9番:項羽

暫時、唖然としていた項羽だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった。

「勝てる……勝てるんだ!」
内川からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する内川、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった……

翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った

121: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:55:46 ID:LIM
【四面楚歌】2
西楚の覇王と名乗った項羽の故事。
ちなみに上の虞美人(ぐ びじん:美人は女性の身分の官名)は項羽の愛人だか恋人。
烏騅(うすい)は項羽の愛馬。
楚漢戦争は前半は楚の方が圧倒的に優勢だったが、後半は漢が徐々に盛り返し大逆転していった。
項羽は勇猛果敢で超人的な強さを誇ったが【匹夫の勇 婦人の仁】と言われる通り大事な所での判断が甘く、直情型で行動が短絡的、部下への優しさはあれど恩賞出し惜しみ。
こういう性格のためやはり人心も有能な部下達も次々と離れていく。
離間の策にハマり亜父(あふ:父に次ぐ尊敬の意)と呼んだ范増(はんぞう)にも疑心暗鬼に陥り追放した。
圧倒的優勢を誇っていた楚もこのように徐々に勢力を削がれていき、最終決戦時の時は漢・百万 楚・三十万となった。
だが彭城の戦いで項羽は五十六万の大軍をわずか三万の兵で破っているため必ずしも漢軍が勝つとは限らない。
しかしこの大軍を指揮したのは名将・韓信。
万全の準備を整え、項羽率いる楚軍と対決した。

122: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:57:19 ID:LIM
【四面楚歌】3
その最終決戦の第一戦と言える戦いは漢軍が勝利し項羽は兵を立て直すため垓下(がいか)へ退いた。
退却中にどういうわけか項羽の愛馬・烏騅が急に足を動かさなくなった。
仕方なく項羽はそこへ陣を築く。
楚軍はこの時五万まで兵力が減ってしまった。
また兵糧も多くない。
垓下にいる楚軍は脱出を試みても四方敵兵に囲まれているため脱出は困難。
漢軍は楚軍へ猛烈に攻撃を仕掛ける。
しかし項羽の超人的な強さが楚軍を奮い立たせた。
一度に八人の将と対決し倒したり、一日に六十人の将と対決しこれを見た楚軍は項羽に続けと士気が高まり漢軍の被害が多くなっていった。
これを見て韓信と張良は楚兵の心の揺さぶりをかけ戦意を削ぐ方法を取る。
楚軍を四方から囲んでる漢軍は兵に楚にある歌を覚えさせ楚兵に聞かせた。
これを聞いた楚兵は望郷の念が強まり涙した。
ある者は今の自分の置かれている状況を省みて、兵糧も少ない上になんの策もない不安から降伏する気持ちが強まった。
しかしある者が項羽を信じ残るべきと言うが、この状況になってどう信じろというのか?兵糧もないのに自分は食って酒を飲んでるだろ!と降伏を反対する者を殺しかねない雰囲気になりつつあった。
そして多くの楚兵は陣から離れ降伏していった。
この降伏していった中には項羽の叔父で鴻門の会で劉邦の危機を救った項伯もいた。
また陣から離れていく楚兵に化けて逃亡していった楚の重臣である鍾離?(しょうりばつ)、季布もいた。

123: 名無しさん@おーぷん 2016/11/10(木)23:58:14 ID:LIM
【四面楚歌】4
これが【四面楚歌】。
敵に囲まれて孤立し、助けがないこと。
周囲の者が反対者ばかりであること。
朝になったら楚軍は八百人まで減っていた。
これではさすがに項羽も戦えないと思いここを脱出し挙兵した地であり項羽の味方が多い江東へ向かい再起を図ろうと決断する。
項羽は危険が多いためここまでついてきた愛人の虞美人を漢王・劉邦に渡そうと考える。
しかし虞美人は兵士に化けてでもついていくという。
こう言われ項羽の気持ちは揺れ動く。
出来ることなら虞美人を連れてきたい。
項羽は虞美人の前で今の気持ちを歌う

項羽「力は山を抜き,気は世を蓋う(おおう)。時、利あらず、騅、ゆかず。騅のゆかずとしていかんすべき。虞や、虞や、なんじいかんせん」
(力は山を引き抜くほどで、気力は世を蓋い尽くすほどあった。
だが時は味方せず、烏睡も動かぬ。
烏睡動かずしてどうにもならぬ。
虞や虞や、お前の身をどうしてやればよいのだ)

これを聞いた虞美人は

虞美人「私も歌が出来ました。王さまの剣をお貸しください。剣舞をしながら歌わせていただきます」

項羽は虞美人に剣を渡した。

虞美人「漢兵、すでに地を犯し 四方みな楚の歌。大王の意気 尽きん わたしは如何にして生くべし」
(漢軍がすでに楚を侵略してきました。四方の敵軍の中に楚歌の声がいたします。
項王の意気は尽きたというのに、わたくしがどうして生きてゆけましょうか?)

と歌い虞美人は持っている剣で自害した。

124: 名無しさん@おーぷん 2016/11/11(金)00:00:00 ID:fQq
【四面楚歌】5
項羽は痛く悲しんだが、いつまでもここにいるわけにはいかない。
残った八百人の兵を前陣・後陣に分けて漢軍の囲みを突破し江東を目指す。
そして漢軍は楚軍に襲いかかる。
後陣の兵は項羽を逃がすために全滅した。
しかし楚軍は漢の陣を次々と突破していく。
四潰山(しかいさん)まで来たときには残り二十八騎までに減っていた。
項羽は

項羽「天に今から我らの力を見せてやる!」

といい二十八騎を四つに分けて漢軍へ三度攻めいった。
漢軍は数百人の兵を失う被害だったが項羽側はわずか二騎を失う被害だった。

項羽「天よ見たか!我らが弱くて負けたのではないぞ!」

と叫んだ。
(なんだったのか…)
そして項羽は江東近くの烏江(うこう)についた。

125: 名無しさん@おーぷん 2016/11/11(金)00:00:45 ID:fQq
【四面楚歌】6
たまたまその近くにいた烏江に付近に住む亭長(ていちょう:最下級の役人)が

亭長「江東は小さな所ですが土地は千里あり、万の人が住んでいます。
彼の地ではまた王になるには十分でしょう。
願わくは大王、早く渡ってください。
今は私一人が船を出し、漢の軍は至っても渡ることはできないでしょう」

と言った。
しかし項羽はこの時、気が変わっていた。

項羽「天が我を滅ぼすのになぜ渡ろうか?
俺が江東の子弟八千人を率いてここから西へ出発し、今一人として帰る者が居ない。
たとえ江東の父兄が哀れんで俺を王にしようとも、私に何の面目があろう?
たとえ彼らがそれを言わなくとも、どうして俺一人が心に恥を感じずにいられようか」

と断る。
項羽は自分の乗馬である騅を烏江の亭長に譲り渡し、それに見習って他の兵達も下馬する。
劉邦軍を迎え撃ち、項羽みずから数百人の敵兵を討ち取った。
この戦いで十数か所に傷を負った項羽は追っ手の中に旧知の呂馬童(りょばどう)がいるのを見つける。

項羽「漢は俺の頭に千金を懸けていると聞く。旧知のお前にその恩賞をくれてやろう」

そういい自害し果てた。
項羽は三十一歳だった。

そのあと恩賞目当てに漢兵は項羽の体を切り刻みばらばらになった。
その姿に哀れんだ劉邦は

劉邦「ここに項羽の廟を建てよ…」

といった。
こうして楚漢戦争は幕を閉じた。
項羽というチートキャラ。
当然誇張ありなんだろうけど、横山光輝版の項羽と劉邦~若き獅子たち~、史記
を読んでると個人の武勇なら誰も敵わないんじゃないかと思う強さ。
しかしwiki見てて司馬遷の項羽の批判が

「自分の覇王の事業を既に成し遂げたと思いこみ、武力で天下を征服・管理しようとしていた。
そして、5年間の内戦を経て、ついに国を滅ぼし、自分自身も死んでしまった。
それでも、死ぬ前にもまだ悟らず、自分を責めようとしなかった。
それは間違っている。
『天が私を滅ぼすのだ。戦に負けたわけではない。』と公言した。
これはどんなに荒唐無稽なことだろうか」

まあ残当…
なんとも波乱万丈な人生やったなぁ

126: 名無しさん@おーぷん 2016/11/11(金)00:02:18 ID:fQq
とりあえず以上やで
東周英雄伝とかに載ってるのも紹介したいけど、それだと故事はそんなないから 逸話ばかりになりそうやな…